広島・栗林が復活の12球 負傷離脱から2軍戦で26日ぶり復帰 昇格時期は新井監督「彼に任せている」

[ 2023年5月26日 06:15 ]

ウエスタン・リーグ   広島4-2オリックス ( 2023年5月25日    由宇 )

ウエスタン・リーグ、オリックス戦で、右内転筋筋挫傷から実戦復帰した広島・栗林
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 右内転筋筋挫傷で離脱していた広島・栗林良吏投手(26)が25日、ウエスタン・リーグのオリックス戦で実戦復帰した。4―2の9回に登板し1回1安打無失点。最速148キロを計測するなど26日ぶりの実戦で回復をアピールした。1軍はこの日、本拠地で中日に敗れ3カード連続の負け越し。再び借金1と波に乗れないだけに、守護神の復活が待たれる。

 「ピッチャー栗林」の場内アナウンスが球場に響くと、スタンドから大きな拍手が起こった。平日にもかかわらず背番号20の復帰戦を見ようと詰めかけたコイ党の声援にも背中を押され、栗林がセーブシチュエーションである9回のマウンドに上がった。

 「自分の中では久しぶりという感じがなかった。(患部の状態は)全く問題ない」

 先頭の佐野如への初球は真っすぐを選択。真ん中高めで空振りを奪うとボールを挟み再度、真っすぐで三邪飛に仕留めた。代打・福永にフォークボールを中前打されたが、渡部は直球で一邪飛。山足には2球続けたカットボールで二ゴロに仕留めた。最速は148キロを計測しカーブも試すなど打者4人に12球を投げ1回1安打無失点。2失点して4敗目を喫した4月29日の巨人戦以来、26日ぶりの実戦で回復を示した。

 投球では収穫を得た一方で、課題も当然のように残った。

 「直球がシュートするのもあったが、インコースでファウルフライを取ったり、イメージ通りの球がいった。あれが1軍では投げられていなかったので、よかった。フォークは空振りが取れていないので、継続してやっていかないといけない」

 今季は12試合登板で7セーブも0勝4敗、防御率5・56。不調の要因の一つがフォークボールの精度だった。

 「自分は真ん中らへんを目がけて投げているが、結果的にスライダーみたいに引っかいて落ちている。いいときは右打者のインコースのほうに食い込むように沈んでいく」

 リハビリ期間から永川2軍投手コーチと意見交換しながらフォークにおいては試行錯誤を続けてきた。まだ、途上段階ということもあり、降板後には同コーチから助言を受け、「狙いどころを変えれば全然いいと言われた」と一端を明かした。

 マツダスタジアムで報告を聞いた新井監督は栗林本人が準備が整ったとする段階で1軍に昇格させる方針を示した。

 「(2軍で)何試合投げたらとか、そのあたりは決めていない。彼が“もういけます”と言ったタイミングでとこちらは考えている。彼に任せている」

 故障した患部の不安は解消された。あとは「守護神」に戻るべく、状態を万全に仕上げていくだけだ。(長谷川 凡記)

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