DeNA・平良、村長にも感謝の888日ぶり復活勝利! 最強だった故郷からの「後押し」

[ 2023年4月5日 23:07 ]

セ・リーグ   DeNA2―0巨人 ( 2023年4月5日    横浜 )

<D・巨>6回、中田翔を投ゴロに仕留めガッツポーズの平良(撮影・島崎忠彦)
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 村長、今帰仁(なきじん)村の皆さん、本当にありがとう!

 DeNA・平良が、本拠地・ハマスタで888日ぶりの白星。文句なしの復活劇で、スタンドを埋めたベイ党の心を揺さぶった。「最高で~す。一日も早く、またここで投げられるようにと思ってリハビリしていました。久しぶりの声出し応援も幸せですっ!」。

 快投だ。毎回の7奪三振で6回4安打無失点。変則サイドからの直球は140キロ中盤も、武器のシンカー、フォークも要所で決まった。初回2死一塁では、岡本から146キロの直球で見逃し三振を奪いリズムにのった。「リードしてくれた(伊藤)光さんのおかげです。この2年間、戻ったときには良い投球をしようと思っていた」。

 21年6月に右肘内側側副じん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受けた。手術から4カ月後に初めて硬球を10メートル投じたが「怖かった」という。「肩も痛かったし、肘も痛かった。体の使い方もよくわからなかった」と振り返る。それでも先輩の今永昇太が「復活ひめくりカレンダー」を製作してくれるなど、周囲が「後押し」してくれた。

 自身の投球フォームも忘れてしまったという。何度も映像も確認し「思い出すのに苦労した」時期が続いた。地道なリハビリだった。
 白星は20年10月29日の同じ本拠地巨人戦以来。「先ほど聞いて、それぐらいかなと思った。自分で投げて自分でケガをした。ここからが自分の仕事。支えてくれたみなさんに恩返ししたい」と歓喜の言葉が止まらない。

 故郷からの「後押し」も最強だった。この日は、出身地の沖縄・今帰仁(なきじん)村から、久田浩也村長ら関係者が多数駆けつけた。

 「村長も来ていたので勝ててよかった。ウイニングボールは、村長に渡せたらと思います。地元からたくさんの方がきてくれた。本当によかった」。地元を背負い、チームを背負い投げ抜いた。平良が苦難を乗り越え「でかく」なってマウンドに戻ってきた。 (大木 穂高)

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