巨人・坂本 胸郭エクササイズで遊撃守り切る「コンバートした方がいいとか言われるのは嫌」

[ 2023年1月18日 05:30 ]

入念にトレーニングをする坂本(球団提供)
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 17年目も遊撃にこだわり続ける。自主トレ先の那覇市でオンライン取材に応じた巨人・坂本が、強い思いを口にした。

 「ショートだから全試合出られないとか、ケガをしたとか、絶対に言われたくない。コンバートした方がいいとか言われるのは凄く嫌だなと思う」

 昨季は3度の故障に見舞われ、出場83試合と入団1年目の07年以来15年ぶりに100を割った。肉体的負担の大きい遊撃を担い続けた勤続疲労も指摘された34歳。「年齢とともに体が少し硬くなっているなとか、いろいろ感じている部分もある」と復活へ新たなメニューの導入を明かした。回旋動作の多い野球に関わりの深い「胸郭」のエクササイズだ。

 「基本的には毎日4~5種類。ちょっと多い日は10種類ぐらい」と、上半身の可動性と体のバランスを整えるのに重要な胸郭の柔軟性を求めていく。それに加え、体幹トレーニングや瞬発系のトレーニングを継続。「何が正解かなかなか分からない」。模索しながら年齢と向き合い、故障予防とパフォーマンスの改善につなげる。

 辞退を決断したWBCについては「栗山監督にコンディションについてや、シーズンに集中したい旨を伝えさせていただいた」と話した。約10年間、日の丸を背負ってきた経験を振り返り「あの緊張感の中で野球をするのは本当に大変なこと。凄いメンバーが集まっているので、一野球人として応援したい」とエールを送った。

 主将を継承する岡本和へのサポートを約束しつつも、まずは自らの復活が第一。「若い選手がどうとか考える余裕もない」。正念場のシーズンに向き合う。(小野寺 大)

 ▽胸郭 体幹の上部にあり、胸骨、肋骨、胸椎がかご状に組み合わさって胸部の壁を構成する部分。この骨格と周囲の筋肉や皮膚によって胸壁ができ上がり、胸壁と横隔膜(胸部と腹部を分ける筋肉の膜)に仕切られた「入れ物」を指す。主な役割は、胸部臓器の保護や呼吸運動を行うこと。骨盤や肩甲骨、上腕骨などさまざまな部位と筋肉で連結しており、機能的な動きを得るためには可動域の確認が重要となる。

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2023年1月18日のニュース