ヤクルト・ドラ3沢井 分厚い胸につまった特大ホームランの夢

[ 2023年1月18日 05:30 ]

愛用のプロテインを手に入寮した沢井は早速寮内のダンベルに興味を示す(撮影・沢田 明徳)
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 【23年度球界新士録(2)】ヤクルトのドラフト3位・沢井廉は分厚い胸を張ってプロの世界に飛び込んだ。胸囲は驚異の1メートル12。新人合同自主トレで着用するトレーニングウエアはやや小さめ。左の大砲候補は「2XLを頼んだんですけれど、思ったより小さかった」と照れ笑いした。

 自慢の肉体をつくったきっかけはコロナ禍だ。中京大2年時の20年。緊急事態宣言で部活動が停止した。ステイホームを強いられたが「家でできるトレーニングは何だろう」と前向きに捉えた。ダンベルや椅子を用いた自宅でできる練習法をYouTubeなどで勉強。中京大中京時代から興味のあった筋力トレーニングに拍車がかかり、日課となった。

 身についたパワーを効率良くボールに伝えるすべも学んだ。大学3年時に「コアギア理論」の創始者・浜田直樹氏に出会った。各自の呼吸法を分析し、個々に合う体幹の使い方や動きにつなげる理論。1学年上の伊藤稜(現阪神)を介して知り合い、「体の使い方や体幹、脱力を教えてもらった。それをバッティングにも応用した」と、フルスイングしつつロスのない打撃の感覚をつかんだ。3年秋の愛知大学野球リーグではサヨナラ弾2本を放つなどの活躍でMVPを獲得。この年の11月には大学代表候補入りを果たした。

 ベンチプレスは140キロを持ち上げ、体重は大学入学時の83キロから98キロまで増量してプロ入り。村上も注目選手に名前を挙げた期待のスラッガーは「村上選手のように毎打席ホームランを期待されて、それに応えられるホームランバッターになっていきたい」と胸を膨らませた。(青森 正宣)

 ◇沢井 廉(さわい・れん)2000年(平12)5月31日生まれ、愛知県出身の22歳。小学校入学前から北巽ユニオンズで野球を始め、小6時には根尾(現中日)らとともにドラゴンズJrに選出。中京大中京では1年秋からベンチ入りし、2年夏に甲子園出場。高校通算31本塁打。中京大では1年春からリーグ戦に出場して新人賞、4度のベストナインなどを獲得。1メートル80、98キロ。左投げ左打ち。  

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