侍ジャパン、大谷の韓国戦先発プラン浮上 1次R最大のヤマ場の次は中5日で“一発勝負”準々決勝へ

[ 2023年1月18日 05:00 ]

2015年11月、プレミア12での韓国戦で登板した大谷
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 3月に迫った第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンのエンゼルス・大谷翔平投手(28)が、同10日の韓国戦に先発するプランが17日、浮上した。栗山英樹監督(61)は3・16の準々決勝から逆算した投手起用を構想。条件が整えば、大谷は1次ラウンド最大のヤマ場の韓国戦から中5日で準々決勝というシナリオが考えられる。世界一奪回へ夢プランの実現が注目される。

 世界一へ向けて、最初の難関が韓国だ。栗山監督も「1次ラウンドの肝になってくる」と明言するライバルを相手に、大谷が先発するプランが浮上してきた。東京ドーム内にある野球殿堂博物館でのイベントに出席した栗山監督は、展示中の09年の第2回WBC優勝トロフィーを前に、頂点奪回への強い思いをのぞかせた。

 「30人という枠の中で、どのパターンが一番勝ちやすいのか。こういう形で戦えないかとか、シミュレーションはしている。2月の頭にはある程度、方向性を出して選手たちがどこで、どういうふうにプレーするのか伝えなきゃいけない。しっかり考えていく」

 今月下旬の発表を前に投手15人、野手15人という侍ジャパンの全陣容が内定。投手、野手とも事前に起用法を明確にしていく考えだ。先発陣はダルビッシュ、大谷、オリックス・山本、ロッテ・佐々木朗と、史上最強と評される4人が確定した。4投手をどう起用するか。栗山監督はかねて「基本的には準々決勝から逆算する」と話している。過去4大会と異なり、1次ラウンド後に組み込まれた「一発勝負」の準々決勝。韓国戦から中5日で準々決勝に向かうローテーションが一つの大きな柱となる。そこで浮上するのが大谷だ。

 大谷は15年のプレミア12の韓国戦2試合で圧巻の投球を見せた。開幕戦で6回10奪三振の無失点に抑え、準決勝では7回1安打無失点で11奪三振。当時から格段にパワーアップした二刀流は韓国戦にうってつけの存在だ。さらに、大谷がこの登板順の場合、ダルビッシュは3月12日のオーストラリア戦から準決勝(日本時間3月20日か21日)という夢プランも可能となる。

 黄金ローテーション実現の鍵となるのがメジャー組の合流時期。現時点で2月25、26日(対ソフトバンク)と3月3、4日(対中日)の壮行試合に出場できるかは不確定で、栗山監督は「試合に出られるか出られないかで全く変わる。NPBが調整してくれるはず」と話した。WBCでの球数制限とは別に、所属チームが調整過程で設定している球数制限に従う必要もある。順調な調整ができるかが最大の条件だが、夢プランが実現すれば世界一奪回は大きく近づく。

 ▽大谷の韓国戦 花巻東3年時の12年9月、高校日本代表の一員として第25回IBAF18U世界選手権に出場。8日の韓国との5位決定戦に先発した。最速155キロをマークして7回2安打3失点、12奪三振も味方の援護なく敗戦投手となった。これが高校最後の登板で「力勝負ができて楽しかった」。プロ入り後の15年プレミア12では2度対戦。11月8日の開幕戦で先発して6回2安打無失点、10奪三振で勝利投手になった。同19日の準決勝も先発。最速160キロで7回1安打無失点11奪三振の好投も、試合は9回に4点を奪われ逆転負けした。

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