広島・秋山、来季復活へアクセル全開宣言「老け込む年じゃないと思っている」

[ 2022年12月18日 05:00 ]

球児たちに打撃を披露する広島・秋山(撮影・木村 揚輔)
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 広島の秋山翔吾外野手(34)が17日、アクセル全開で来季の復活を誓った。出場44試合に終わった今季を踏まえフルイニング出場を目指す2年目。ベテランの域に入ってなお自らの価値を再び高め、新井監督が掲げる機動力野球でも先頭に立つ意気込みだ。この日は故郷の神奈川県横須賀市で恒例の野球教室を開催。寒さを蹴散らし市内の18チーム小学生91人を指導した。

 秋山は故郷の横須賀でトレーニングに励んでいた。10月下旬に広島市内の病院でへんとうの摘出手術を受け、体の状態を整えながらバットを振り込む毎日。表情は明るい。

 「少しずつ体力が戻り、練習を進めている状況。手にマメをつくりながら連続ティーとか。生きた球を打つのはまだまだ先です」

 復活に懸ける。6月下旬に日本球界に復帰した今季は、コンディション不良が相次ぎ出場わずか44試合。レッズに在籍した2年間を含め、ここ3シーズンは満足に試合を消化していない。野球人・秋山翔吾の価値を再び高められるか否か。来季は重要な分岐点だ。

 「簡単ではないと思いますが、ここで(復活)できなかったら多分、2年後も3年後もできない。試合に出てボロボロになり、ただ目減りして終わっていく感じになりそう」

 最多安打4回、首位打者1回、ベストナイン4回を誇る希代のヒットメーカーも来年4月で35歳。西武時代の姿が基準になる以上、年齢を経て再び輝きを取り戻すには莫大なエネルギーと覚悟がいる。本人は百も承知だ。

 「結果を残すのは大前提。加えてタフにシーズンを乗り切れたという年にしたい。踏ん張るというより、グッとアクセルを踏める準備をやっていきたい」

 アクセル全開でワンランク上へ。躍動感も大切なキーワードだ。新井監督が掲げるカープ伝統の機動力野球。「老け込む年じゃないと思っている」。先頭に立って走る姿勢を示し、チームの活気に結びづける意気込みだ。

 「今季から明らかに変わるのは走る部分。ベテランや足の遅い選手に走る意欲があると、チームの活気や雰囲気を盛り上げる。35の年でも疾走感あるとか、若々しいとか。先頭で引っ張っていけるようにと思っています」

 踏ん張るのではなく、グッとアクセルを踏む…という表現に、決意がにじむ。フォア・ザ・チームに徹しながら、・299の通算打率を3割に乗せ、2000安打へ。ベテランは来季、再び輝く。

《3時間の熱血野球教室》
 ○…9回目を迎えた「秋山翔吾野球教室」には、横須賀市内の少年野球とソフトボール18チームに所属する小学生91人が参加した。自身も小学生の時に汗を流したという不入斗(いりやまず)公園で、午前9時から約3時間にわたって触れ合い、守備や打撃などを指導。秋山は「毎年開催できているのはありがたい。参加した子どもたちが将来、プロに入ってきてくれたらうれしい」と笑顔で話した。

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