ソフトバンク 4連勝で首位浮上 36歳・明石が代打決勝打「何十年とやっているけど、うれしいです」

[ 2022年6月1日 05:30 ]

交流戦   ソフトバンク3-1巨人 ( 2022年5月31日    東京D )

<巨・ソ>8回、勝ち越し三塁打を放った明石はベンチを指さし笑顔(撮影・沢田 明徳)
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 ソフトバンクは31日、巨人に3―1と逆転勝ちし、4連勝でパ・リーグ首位に浮上した。1―1の8回に代打・明石健志内野手(36)が勝ち越しの適時三塁打。ベテランの殊勲打で貯金を今季最多11とし、4月15日以来の首位返り咲きだ。藤本博史監督(58)の采配も光り、新人監督としては球団史上初のリーグ30勝一番乗りとなった。

 ベテランが藤本監督の思いに応えた。同点の8回2死二塁。代打で登場した明石が、右中間へ勝ち越しの適時三塁打を放った。初対戦の平内がカウント2―2から投じた8球目のカーブに反応。今季4試合、12打席目で放った初安打は値千金のタイムリーとなった。

 「最後は芯に当たって良かった。今季初ヒットが勝ち越しタイムリー。何十年とやっているけど、うれしいです」。三塁ベースに到達すると2度、手を叩いて喜びを表した。

 鷹一筋19年目。現役野手で唯一、ダイエー時代を知る選手だ。昨季は主に代打として57試合に出場。打率・202、0本塁打、7打点と厳しい現実に直面した。「次の目標は20年。最低限、区切りのいいところまで頑張りたい。毎年危機感は持っているし、そのためにも大事な年になってくる」と今年を「勝負の年」と位置づけて取り組んできた。

 藤本監督はここ一番の代打起用に応えた明石を「ベテランは頼りになるよね。本人が喜んでいるんじゃないですか」と称賛した。0―1から同点に追い付いた7回も指揮官の采配が的中した。1死から代打で起用したデスパイネが右越え二塁打を放ち、三森の同点打を呼び込んだ。

 孫正義オーナーと王貞治球団会長が観戦した試合でチームは連勝を4に伸ばし、今季最多貯金11とし、4月15日以来のパ・リーグ首位に返り咲いた。藤本監督は「序盤なかなか1本が出なかったのは反省点だが、デスパイネ、明石が打ってくれたところは大きい」と笑みをもらした。新人監督としては球団史上初のパ・リーグ30勝一番乗りにもなった。

 勝利に貢献した明石は「今年に限らずいい若手がどんどん出てきている。中堅、ベテランも負けないように頑張っていきたい」と言葉に力を込めた。チームは世代交代をテーマとしているが、この日はいぶし銀のプレーが光った。(福井 亮太)

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2022年6月1日のニュース