国際ドラフトにらみ、ドミニカで32チーム800選手を集めたリーグ開催を提案

[ 2022年6月1日 10:05 ]

 大リーグ機構と選手組合は3月に合意した新労使協定に従い、7月25日の期限まで国際ドラフトを実施するか否かの話し合いを続けている。そんな中、大リーグ機構がドミニカでドラフト対象選手を集めた、32チーム800選手の6か月のリーグ開催を準備していると、MLB公式サイトが報じた。

 過去ドミニカの有望な10代の選手達は契約が可能になる16歳よりも数年前に、個別のトライアウトで実技を見せ、契約の内諾を得ていることが少なくなかった。国際ドラフト実施に向け、スカウトの機会など、システムの透明性を高めることが大きな課題になっていた。そこでドミニカ側に、リーグ開催を提案。シーズンは2度に分け、週に2、3試合、3か月ずつプレーする。試合は撮影され、集められたデータとともに、MLB各球団に届けられる。シーズンが終わって、ドラフト前に合同選考会も開催。身体測定や、個別のインタビューの機会が用意される。

 野球運営部門の責任者モーガン・スォード氏は「最終的なゴールは選手や球団のために健全なスカウトの機会を提供すること」と説明している。ドミニカの選手にとっても、これでのように1回のトライアウトで評価されるのではなく、シーズンを通して野球技術を向上させながら、今後の伸びしろも各球団に判断してもらえる。MLBはこういったシステムの透明化をベネズエラなど、他の国でも進めていく方針。国際ドラフトは労使が実施で合意できれば、24年からスタートする予定だ。

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2022年6月1日のニュース