ソフトバンク・石川 7回10Kで由伸止めた!「チームが勝つことが大事」

[ 2022年4月20日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3-0オリックス ( 2022年4月19日    京セラD )

<オ・ソ>18連勝中の山本に投げ勝ち、今季初勝利を挙げた石川(撮影・北條 貴史)
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 由伸に投げ勝った!ソフトバンクは19日、オリックスに3―0で勝利し、チームの連敗を2で止めた。先発の石川柊太投手(30)が7回を2安打無失点、10奪三振の力投で今季初勝利をマーク。17年7月から続くオリックス戦での連勝を9に伸ばし、昨季から18連勝中だった山本に黒星を付けた。チームの順位は2位で変わらないが、首位・楽天にゲーム差では0・5上回った。

 敵地でのヒーローインタビュー。今季初勝利を挙げた石川は「日本を代表する山本投手との投げ合いに勝ったが?」と質問を受けたが、「点を取ってもらった後の回は気持ちを入れてしっかりと先頭を取れた。チームも今日の勝ちは大きい」と大人の対応をした。マウンド同様に冷静だった。

 雪辱を期したマウンドで7回を2安打無失点に抑えた。前回5日のオリックス戦は右足首の違和感を訴え、わずか1回を2安打2失点で降板。「迷惑をかけたので思いを力に変えた」と初回先頭の野口を空振り三振、2死一塁からも杉本を空振り三振に斬るなど、毎回の10三振を奪った。

 最大のピンチは0―0の2回だった。「カットボール、内野ゴロお願いします、みたいな。あそこでゲッツーを取れたのが大きかった。そこからは感覚的に“こうだ”みたいなのがあった」。2四球と内野安打で1死満塁とされたが、若月を注文通りの遊ゴロ併殺に料理。2点を先制してもらった直後の6回には1死後に吉田正を見逃し三振、杉本を三ゴロに抑え、流れを渡さなかった。

 山本との投げ合いを前に静かに闘志を燃やしていた。名前にある柊(ひいらぎ)は葉に鋭いトゲがあるのが特徴で、見た目はソフトな石川だが、反骨心を宿している。都総合工科高では私学の強豪校との対戦で燃えたという。「野球エリートに対し“どうせセンスあるんでしょ?”と思ってやってきた」。プロでも負けん気の強さは変わらない。17年8月31日の日本ハム戦で大谷(現エンゼルス)と一度だけ投げ合って勝ち投手に。そして18連勝中だった山本との初の投げ合いを制した。

 「いつか負けるんじゃないですか、山本君も、という感じで(投げた)。相手が誰であれ、チームが勝つことが大事」と石川。藤本監督は「あれだけ投げてくれたら。0点なら負けることはない。よく投げてくれた」とチームの連敗を2で止めた力投を称えた。(井上 満夫)

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