阪神・サンズが超特大150M弾 矢野監督「あそこまで飛んだの見たことない」2打席連発で首位陥落阻止

[ 2021年8月15日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神9ー3広島 ( 2021年8月14日    京セラD )

<神・広>4回、阪神・サンズが超特大3ランを放つ(撮影・後藤 大輝)
Photo By スポニチ

 阪神のジェリー・サンズ外野手(33)が14日の広島戦で今季初の2打席連続本塁打を放つなど4打点の活躍で連敗を3で止めた。2―1の3回先頭で特大の18号ソロを放つと、続く4回2死一、二塁では超特大の150メートル弾を左翼上段にたたき込み、昨季の本塁打数に早くも並んだ。負ければ4月4日から守った首位から陥落する危機を豪快弾で救った。

 驚がくの一撃を見届けた誰もがツッコんだはずだ。「どこまで飛ばすねん!」――。2点リードの4回2死一、二塁、九里のチェンジアップを捉えた打球は左翼7階のバルコニー席の壁を直撃した。矢野監督も「本当にびっくりする。あそこまで飛んだのは見たことなかった」と証言する推定飛距離150メートルの超特大3ラン。追加点を狙った梅野が本塁で憤死するなど嫌な雰囲気が漂い始めた中でのハッピーハンズは、効果絶大だった。

 「二保君が粘ってくれていたので1点でも多くと。いつでもホームランは気持ちいいけれども、あれだけ飛んでくれたらやっぱり感触も最高でした」

 驚きには序章があった。1点リードの3回、先頭で九里の高めスライダーを振り抜いた一撃は左翼5階席に運んでいた。18号も推定飛距離135メートル。十分に大きな一発だっただけに、さらに超えていくとは想定外だった。大事な一戦で開幕戦だった3月26日ヤクルト戦以来の1試合2本塁打を記録し、首位陥落の危機を救った。

 「ジャイアンツがいい野球をしているので、簡単ではないけど。自分たちの野球を、毎日、目の前の一戦一戦、戦っていくことが大事だと思う。それは続けていきたい」

 他の助っ人陣が一時帰国する中、五輪の中断期間中も後半戦を見据えて甲子園で汗を流してきた。炎天下の中で実施したアルプス席の階段ダッシュで下半身強化。若手選手にアドバイスを送るなど、野球漬けの日々を送ってきた。だからこそ「中断期間の練習もいかして後半戦も頑張っていきたい」と力が入る。昨季はシーズン後半に大失速を経験。その悔しさ、反省を糧に今季は、ここからさらなる上昇曲線を描く自信すら感じる。

 「できるだけ調子の波をつくらないようにというか、一定の気持ちで一定の成績を残せるように。気持ちの面で波がないようにというのは心掛けている」

 後半戦2試合目で勝利をもたらし連敗も3で止めた。2位・巨人とのゲーム差1は変わらず首位陥落の危機は続くが、進撃を支えた攻撃陣に当たりが出てきたのは好材料。サンズももちろん、真価を発揮する。(長谷川 凡記)

 <首位陥落危機を迎えた虎の粘り腰>

 ▼4月6日神○6―2●巨 同率ながら勝利数の差で2位の巨人と直接対決。西勇が2失点で投げ抜き、7回裏終了降雨コールドで勝利。

 ▼4月7日神○7―1●巨 新人の伊藤将が7回1失点でセ・リーグ新人一番乗りとなるプロ初勝利。0・5ゲーム差の2位広島は敗戦。

 ▼4月24日神○13―1●D 23日のDeNA戦で右前打を後逸し、打者走者を含む4人の生還を許した佐藤輝が3安打4打点と奮起。

 ▼7月3日神○5―0●広 新人の伊藤将が7回2死満塁を招くも、自らマウンドに向かった矢野監督の激励に応え無失点の好投。

 ▼7月4日神●3―4○広 佐藤輝がプロ野球タイ記録でセの新人野手では初の1試合5三振。2位巨人も敗れ“マイナス0・5ゲーム差”での首位陥落を免れた。

 ▼7月6日神○5―1●ヤ 青柳が8回無失点。656日ぶりに7番で起用された大山が決勝の9号ソロ。

続きを表示

2021年8月15日のニュース