日本ハム・渡辺 紅白戦で技あり1号3ラン 逆方向にイメージ通り

[ 2021年2月26日 05:30 ]

紅白戦   紅組5-0白組 ( 2021年2月25日    名護 )

日本ハム紅白戦の3回2死一、ニ塁、渡辺は中越え3ランを放つ(撮影・沢田 明徳)
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 日本ハムの渡辺諒内野手(25)が25日、春季キャンプ中の沖縄・名護で行われた紅白戦で3ランを放った。紅組の「3番・二塁」で先発し、第2打席で右中間へ技ありの今季実戦1号だ。

 打球は美しい軌道を描いた。3回2死一、二塁。渡辺のバットが、支配下登録を狙う育成2年目右腕・長谷川の直球を右中間スタンドへと叩き込んだ。1ボール2ストライクと追い込まれたが「真っすぐをしっかり逆方向に打つイメージで、風に乗ってあそこまで飛んでくれた」と、沖縄の日差しで真っ黒に日焼けした顔に納得の表情を浮かべた。

 イメージは昨季のパ・リーグ本塁打王、楽天・浅村の打撃だ。「やっぱり凄い人だから」と、同じ二塁手で、同じ右打者をお手本としている。追い込まれた後、「前の打席でチャンス(1死二塁)で三振していたので何とかしようと思った。変化球をケアしながら待っていた」と得意の直球を「破壊」した。「差し込まれけど」と話したが、完璧な先制3ランとなった。

 昨季は代打で出場した1試合を除き、117試合のうち116試合で二塁を守った。8月から9月にかけては打率3割をキープした。終盤に失速したが、キャリアハイの・283を記録。今季はさらなる飛躍を求められる。「今年はしっかり3割打てるようにやりたい」と照準を合わせている。

 「直球を右方向に強く打ち返す打球」を理想とする。小笠原ヘッド兼打撃コーチも「しっかりやってきたことが出ている。打席内での修正とかいろんなものができてきている」と頼もしげだ。今季で高卒8年目。若手の増えたチームの中で「もう引っ張っていかないといけない立場」と自分の立ち位置も理解している。

 その先に見据えるのは5年ぶりのリーグ優勝。そして日本一だ。「16年(の優勝)は裏から見ていた」と悔しそうに振り返る。2年連続でBクラスに甘んじたが、栗山監督に対する恩返しは忘れていない。「我慢して使っていただいた中で成長できた。監督を胴上げしたい」。前回優勝は戦力になれなかった。今度こそ、攻守でチームを頂点に導くつもりだ。(君島 圭介)

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2021年2月26日のニュース