“まぐれちゃうぞ”智弁学園・前川 昨秋近畿大会決勝の大阪桐蔭と初戦で激突「もう一回勝つ」

[ 2021年2月24日 05:30 ]

高校通算30本塁打を誇る智弁学園の前川右京 
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 第93回選抜高校野球大会(3月19日開幕、甲子園)の組み合わせ抽選会が23日、オンラインで開催され出場32校の対戦カードが決まった。混乱回避のため、簡素化と時間短縮を目的に1952年以来のフリー抽選を導入した結果、昨秋の近畿大会決勝カードの智弁学園(奈良)―大阪桐蔭(大阪)のV候補がいきなり激突するなど史上初めて同一3地区での初戦対決が実現する、令和初の選抜となった。

 練習の合間、抽選結果を食い入るように見つめていた部員からどよめきの声が上がった。本抽選で最初にくじを引いた智弁学園の相手が決まらず、残ったのは大阪桐蔭と東海大相模。大阪桐蔭が飛び込んでくると高校通算30本塁打の前川(まえがわ)右京(2年)の表情はさらに引き締まった。

 「昨年の秋に勝ったのはまぐれだと言われている。甲子園でもう一回勝って、智弁学園が強いということを示したい」

 昨秋の近畿大会決勝の再現。1回戦屈指の好カードこそ、前川が最も願った相手だ。この日の昼食時に「大阪桐蔭とやりたい」と切り出すと、仲間も同じ反応を示したという。フリー抽選だからこそ実現した一戦で、豪快な一発を予告した。

 「監督さんから“甲子園のバックスクリーンへ放り込め”と言われています。初戦の大阪桐蔭戦から出していきたい」

 昨秋の近畿大会決勝では154キロ右腕の関戸から右翼へ場外弾。150キロ左腕の松浦からは中前打を放った。相手が強大なほど燃える。それが前川という男。小坂将商監督からバックスクリーン弾指令を受けたのは岡本和真(現巨人)以来だ。

 指揮官が「飛ばす力は岡本と一緒くらい」と絶賛する、屈指の強打者。昨夏の甲子園交流試合・中京大中京戦では高橋宏斗(中日のドラフト1位)から右前打を記録した。「ああいう(プロに行く投手の)球を打っていかないと。気を緩めることなくやっていきたい」。いきなりのV候補対決で最終決着を付け、5年ぶりの頂点へ弾みをつける。 (吉仲 博幸)

 ▽智弁学園―大阪桐蔭の昨秋決勝VTR
 ◇秋季近畿大会
 (20年11月1日 わかさスタジアム京都)
 ▽決勝
智弁学園
 201 011 101|7
 001 100 100|3
大阪桐蔭
 (智)西村―安藤
 (大)松浦、関戸、竹中―田近
 <本>山下、前川(智)前田(大)

 智弁学園は初回、大阪桐蔭のエース左腕・松浦の立ち上がりを攻め2点を先制。3回には山下が左中間へソロ本塁打を放ちリードを広げた。5―2の7回には前川が右翼場外弾。エース西村がリードを守り切り完投した。

 《再戦は過去5例》秋季近畿大会の決勝進出校が翌年の選抜で再戦するのは70年北陽―箕島(決勝)、84年PL学園―京都西(2回戦)、97年上宮―育英(準々決勝)、18年大阪桐蔭―智弁和歌山(決勝)に続き5度目。近畿大会準優勝校がリベンジしたのは70年箕島(●3―5→○5―4)のみ。

 ▼選抜の抽選 26年から東西2組に分けた抽選方式が採用されるなど数々の変遷をたどり51年には地区を分けないフリー抽選を実施。翌52年から各地区に応じた組み分けが定着し97年から同一地区同士が準々決勝まで対戦しない「8分割方式」を採用。

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