早大・蛭間のV弾を引き出した熊田の「無の境地」

[ 2021年2月22日 09:26 ]

早大の熊田任洋内野手
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 2月も後半に入り大学野球界もオープン戦が無観客で始まった。昨秋、10シーズンぶりにリーグ優勝を果たした早大は26日に社会人の強豪ENEOS戦が初戦になる。

 小宮山悟監督と昨秋の早慶2回戦の話をしていたときのこと。1点のビハインドで9回2死。あと1アウトでV逸の場面で蛭間拓哉(2年=浦和学院)が起死回生の逆転2ランを放った試合だ。「劇的というかね。蛭間の本塁打は本当にすごかった。でもね、その前、熊田のヒットがものすごい。あの場面で初球でしょ。プレッシャーの中、初球からバットを振れるんですから。高校時代から修羅場を経験しているということでしょう」と1年生ながら遊撃のレギュラーの座をつかんだ熊田任洋(東邦)を絶賛した。

 マウンドはヤクルトからドラフト1位指名を受けた木澤尚文。丸山壮士(新主将=広陵)、野村健太(1年=山梨学院)が倒れ簡単に2死となった。ここで打席に立った熊田は木澤の初球、外角ストレートを左前に運んだ。この一打が蛭間の劇弾を呼ぶことになる。熊田にその打席の話を聞いたら意外なコメントが返ってきた。

 「実は集中しすぎていて何球目を打ったのか、初球なのかも全然覚えてないんです」一瞬耳を疑った。そして「高校時代も集中しすぎると覚えてなくて。ベンチから打席までの間に深呼吸しながら精神を整えて、集中力を高めていくんです」と話してくれた。普通なら試合状況、相手投手の狙い球などを絞って打席に立つ。だが熊田は独自の集中力で“無の境地”を作り殊勲の一打につなげた。

 連覇のかかる今季。「優勝にベストナインと打率3割はどうしても達成したい」今季の目標を口にした熊田。職人タイプの新2年生は今季も土壇場に強いところを見せる。

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