野球殿堂「競技者表彰」は23年ぶり該当者なし 高津氏は10票届かず

[ 2021年1月15日 05:30 ]

あと10票届かず…現ヤクルト監督の高津氏
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 野球殿堂博物館は14日、今年の殿堂入りを発表。競技者表彰はプレーヤー部門、エキスパート部門ともに選出者はいなかった。競技者表彰で一人も殿堂入りしないのは、98年以来23年ぶりとなった。

 プレーヤー部門で選出者が出なかったのは2年連続2度目。今年は引退から5年を経た新たな候補者が11人加わり、対象候補者が30人に膨れ上がった。その影響もあり票が割れた格好だ。

 有効投票は358票で、75%にあたる269票が当選必要数。昨年に続き最多得票の高津氏は、同数の259票を集めたが10票及ばなかった。3位のラミレス氏も233票で昨年と同数。2人を除き昨年から引き続き候補となった17人は、全員得票を減らした。その分が、2位の244票だった山本昌氏ら新候補の11人に流れた。候補者の中から最大7人連記の投票で、1投票平均5・7人は、前回の5・4人を上回り、プレーヤー部門14年目で最多人数。最大の7人を連記した票も過去最多の199あった。

 エキスパート部門は有効投票134で、当選必要は101票。最多のバース氏は6票届かなかった。候補から最大5人連記の投票で、1投票あたり平均4・2人は前回と同数だった。 (後藤 茂樹)

 ≪98年は5氏による再投票実施も≫競技者表彰がプレーヤー、エキスパート各部門に分かれたのは08年以降で、98年は競技者表彰と特別表彰との2本立て。特別表彰は中尾碩志、井口新次郎の両氏が選出された。しかし、競技者表彰は当選に必要な有効得票数の75%に届かず。上位の近藤貞雄、広瀬叔功、古葉竹識、田宮謙次郎、米田哲也の5氏に対する再投票が実施されたが、ここでも該当者が出なかった。

 ▽野球殿堂 日本野球の発展に貢献した人たちの功績を称え、顕彰することを目的に1959年(昭34)に創設された。プロ野球で功績のあった競技者表彰(プレーヤー表彰、指導者も対象にしたエキスパート表彰)と、球界に貢献のあった人が対象となる特別表彰がある。選出はいずれも投票で75%以上の得票が必要で、競技者表彰のプレーヤー表彰は取材経験15年以上の記者(約360人)が投票。今回で競技者表彰98人、特別表彰は111人となった。

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2021年1月15日のニュース