阪神・岩崎 日本一のセットアッパーへ“3つの0”誓う!「しっかり仕上げていけると思う」

[ 2021年1月4日 05:30 ]

富士山を指さして日本一のセットアッパーになることを誓った岩崎(右)と高橋(撮影・遠藤 礼)
Photo By スポニチ

 阪神の岩崎優投手(29)が3日、故郷の静岡県内で同じ静岡県出身の後輩、高橋と自主トレーニングを行い、日本一のセットアッパーへ(1)防御率0点台(2)被弾0(3)救援失敗0の「0(ゼロ)の誓い」を立てた。守護神スアレスにつなぐ「8回の男」が有力視されており、究極の数字を追い求め、チームを2005年以来となるリーグ優勝から日本一へ導く決意を示した。

 指さす先にある“日本一”がそのまま決意表明になった。高くそびえる富士山を見据える岩崎の言葉は、次第に熱を帯びていった。

 「まず一年しっかり1軍で投げることが大前提。それができれば数字は付いてくる。チームが一番上になるために貢献していく」

 プロ8年目は「8回の男」として迎える。チームの勝敗を左右する重要な役回りだけに、自らに課した目標は究極に厳しい。「現状維持ではダメだと思う。目指せる数字があるなら少しでも近づけるようにしていく」。日本一のセットアッパーへの挑戦とも言えるノルマを次々に掲げた。

 (1)防御率0点台

 「目安で言えば1カ月に1失点とかなんで難しい部分もありますが、まとめて点を取られないように。取られても最少失点、1点でやっていかないと」。19年には48試合で同1・01と見える景色は変わりかけた。だからこそ、その先を見たい。昨季は自己最長を更新する18試合連続無失点など1・82で2年連続の1点台。決して不可能ではない。

 (2)被弾0

 20年開幕戦で巨人・吉川尚に浴びた逆転2ランを忘れたことはない。その後の登板では11月3日ヤクルト戦で広岡に被弾するまで一本も許さなかった。「昨年は2本なんで、1本でも減らしたいし、0のまま終わることが理想」。一発の怖さが身に染みたからこそ、肝に銘じるミッションとなる。

 (3)救援失敗0

 昨季は2敗を含め登板41試合で7度あった。同点、逆転、サヨナラ……。一つのミスが命取りとなる任務であることを改めて感じた。「試合終盤で救援失敗すればチームが負ける可能性が高くなってしまう。0を目指すのはリリーフとして当たり前のことなので」

 崇高な「0(ゼロ)の誓い」を体現するべく、準備も万全だ。年末から高橋と恒例の自主トレを実施しており、この日もキャッチボール、内野ノック、体幹トレーニングと約3時間、汗を流した。

 「いい意味で例年と変わらない状態で来ていますし、しっかり仕上げていけると思う」。ブルペンを支えた藤川、能見の両ベテランがチームを去り、より自覚は強くなった。待望される絶対的な存在を担うのは、新たに背番号13を背負う左腕だ。(遠藤 礼)

 ≪高橋との「お立ち台共演」目標に≫岩崎は高橋との「お立ち台共演」もひそかな目標に掲げた。「毎年、年明けは地元で練習を始めて(高橋)遥人も一緒にやっている。静岡のファンの人も喜んでくれるのかなと」。18年からプレーする高橋とは昨年まで3年間、一緒にヒーローインタビューを受けたことはない。岩崎自身は昨年は2度経験。プロ初セーブを挙げた9月3日のヤクルト戦では直前にガンケルが口にした言葉をまねて「タイガースファン、イツモアリガトウ」とつぶやいて笑わせた。独特の空気感を持つ高橋との“そろい踏み”はファンも待望のはずだ。

続きを表示

2021年1月4日のニュース