大阪偕星学園のドミニカ留学生モレノ、代打登場で三振 “特別な夏”将来は「家族に恩返しを」

[ 2020年7月19日 14:02 ]

令和2年大阪府高等学校野球大会1回戦   大阪偕星学園1―5近大泉州 ( 2020年7月19日    久宝寺 )

 ドミニカ共和国からの留学生である大阪偕星学園のダビッド・バチスタ・モレノ(2年)が9回無死一塁から代打で登場。近大泉州の147キロ右腕・斎藤佳紳(3年)に対し初球からスイングするなど積極的にいったが、最後は見逃し三振に倒れた。

 「ボールをジャストミートできず残念。緊張はしませんでした」

 18年11月に来日し昨年6月に同校に入学した。当初は日本語が全く話せず、スクイズなども知らなかったという。今でもスマートフォンの言語アプリなどを介してコミュニケーションを取りながら、日本の野球だけではなく文化についても勉強中。最初に覚えた日本語は「おなかすいた」で、来日時70キロだった体重は、日本食のおいしさに目覚めたこともあり92キロまで増えた。

 「日本の高校野球はみんながチームで一つになっている。将来は日本のプロ野球選手、そしてメジャーリーガーになって、家族に恩返ししたいです」

 常に感謝の気持ちを忘れず、好きな日本語は「ありがとう」だという。山本晳監督も「真面目ないい子。自分の息子のように接しています」と目を細めた。国籍や肌の色は違っても、野球で一つになった特別な夏だった。

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2020年7月19日のニュース