下田 5年ぶりの夏1勝、エース右腕・小沢 公式戦初完投「スライダーがきれいに入った」

[ 2020年7月19日 20:11 ]

静岡代替大会2回戦   下田4―2沼津工 ( 2020年7月19日    愛鷹 )

<下田・沼津工>6安打2失点で初完投を果たした小沢
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 大雨の影響で順延となった2回戦4試合が行われた。前日に避難勧告が発令され、1日遅れの初陣となった下田はエース右腕・小沢彪(ひゅう、3年)が6安打2失点4奪三振と粘りの投球を見せ、公式戦初完投。沼津工を4―2で破って5年ぶりの夏1勝をもぎ取り、3回戦へ駒を進めた。

 豪雨で順延となっても気持ちを切らさなかった。エース小沢は最後の打者を一邪飛に打ち取るとマウンド上でガッツポーズ。公式戦初完投に「決め球のスライダーがきれいに入って良い形で打たせて取れた。統合して力を合わせて勝てたのは正直にうれしい」と声を弾ませた。

 圧巻の投球は4―2の6回。無死二塁のピンチでタイムを取り「ピンチをチャンスに。笑顔で楽しくやろう」とマウンドに集まったナインの言葉で心を落ち着かせた。続く7、8番を2者連続三振。山下貴大監督(29)は「あの2三振は気を吐いてくれた。本当に出し切ってくれた」とエースの力投を称えた。

 当初は前日18日に2回戦に臨む予定だったが、大雨で下田市と南伊豆町全域に避難勧告が発令されたことを受け順延となった。下田市吉佐美に住む主将・笹本新大一塁手(3年)は自宅前の道路が膝下まで冠水状態となり「ビックリした」。それでも「気持ちは変わらないし、勝つだけ。主将が明るく入ればチームも明るくなる」とアクシデントを前向きに捉え、勝利をたぐり寄せた。

 4月に下田南伊豆分校野球部と統合後、初の公式戦。山下監督は「節目だったし、1勝が欲しかった。いろんな意味のこもった1勝になりました」と、下田としては5年ぶり、南伊豆分校にとっては10年ぶりとなる“夏1勝”を喜んだ。次の3回戦(23日)は市立沼津が相手。エースの小沢は「あと1週間で投球の切れ、伸びを上げて倒せる力をつけたい。今日以上の投球を目指します」と力を込める。“新生・下田”12人全員で夏2勝目もつかみにいく。(畑 大地)

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2020年7月19日のニュース