ヤクルト・ドラ1奥川 プロ入り初!球場マウンドで投球練習「ブルペンとは全然違った」高校球児にエールも

[ 2020年5月3日 05:30 ]

マウンドから投げ込むヤクルト・奥川(球団提供)
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 全国の高校球児たちへ…。ヤクルトのドラフト1位で昨夏甲子園準V右腕の奥川が戸田球場で自主練習を実施。初めてメイン球場のマウンドから投球練習も行った19歳はテレビ会議アプリ「Zoom」で取材対応し、新型コロナウイルスの感染拡大で不安を抱える球児らの気持ちに寄り添い、エールも送った。

 「甲子園に出たい選手がたくさんいると思う。自分が高校生だったら“やってほしいな”という気持ちなんだろうなと思います」

 3月のセンバツ大会は史上初の中止となり夏も地方大会含め現時点で開催されるかは不透明。不安を抱えて日々を過ごす後輩たちを思いやり、口にした素直な思い。背景にあるのは自身の経験だ。

 星稜では4季連続で甲子園に出場。昨夏決勝は履正社に敗れたが、全国に感動を届けた。野球の技術だけでなく人間的にも成長し、仲間との絆も確認できる舞台。「なかなか味わえないものを味わえる場所。大舞台を経験したことが今に生きている」と振り返る。外出を自粛する球児たちに向けては「今はネットでトレーニングとかを見られる。自分にいいものを見つけてこの期間を過ごせたらと思う」と助言した。

 奥川自身も着実に前進している。1月に痛めた右肘への不安は消え、4月20日にはブルペンでプロ初の3桁となる106球を投じた。この日は球場のマウンドで打者も立たせ、捕手とサイン交換。投球前後のブルペンも含め、計95球を投じた。

 「ブルペンとは全然違った。早く試合勘を取り戻したい」と奥川。高校野球と同様、プロ野球も不透明な状況が続くが、未来を信じ、一歩ずつ前に進む。(川手 達矢)

 ▽奥川の昨夏甲子園 星稜のエースとして4季連続で甲子園出場を果たし、5試合で計512球を投じた。智弁和歌山との3回戦では165球で延長14回を投げ抜き、3安打1失点、23奪三振。決勝では履正社・井上(現阪神)に3ランを浴びるなど9回11安打5失点で敗戦も大会を通じて圧巻のパフォーマンスを披露した。高校時代の甲子園通算成績は12試合で7勝3敗、防御率1・55。

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