箕島同級生 運命感じるロッテ・吉井コーチと山下徳人氏の“もう一つの縁”

[ 2020年2月10日 08:30 ]

1983年の第65回全国高校野球選手権1回戦の吉田戦で力投する箕島・吉井
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 ロッテキャンプを取材している。前回担当したのは、日本一になった2005年と06年だから、ずいぶんと久しぶりだ。メディアの注目はドラフト1位・佐々木朗希。長身で腕も長く、走っても驚くほど速い。しなやかさもある。投手として必要なものをすべてもっている。

 2軍監督、1軍打撃コーチにスカウトまで歴任した編成部調査担当の山下徳人氏も「すごいよ」と太鼓判を押す。そして懐かしそうに「高校時代の吉井も、ものすごかった。一人だけ1年夏からベンチに入っていたからね」と教えてくれた。

 「吉井」とは、佐々木朗のプロ生活のスタートを指導している吉井理人1軍投手コーチのことだ。二人は和歌山の強豪・箕島の同級生で、甲子園の夢舞台を踏んだ仲でもある。現在、プロで同じチームに所属していることだけでも運命を感じるが、もうひとつの縁を教えてくれた。

 山下氏は東洋大を経て、84年にドラフト4位で入団。背番号24を背負ってクリーンアップを任されるなど活躍した。一方、吉井コーチも現役時代にメジャーから日本に戻り、オリックスから07年途中にロッテに移籍すると「24番」を背負った。

 そして山下氏がスカウトから指導者として14~17年に2度目のユニホームを着たときの背番号が「71」だ。これを吉井投手が19年から付けている。

 吉井コーチのプロ生活は近鉄からのスタートだった。山下氏は「コーチの背番号はみんな分かっていないけれど、現役時代には吉井と対戦したことがあるし、オレが24番だったことは知っていると思うんだよな」と、どこかうれしそうだった。

 ならばと、吉井コーチに聞いてみた。山下氏の背番号を引き継いでいるんですよね、と。「そうや。現役のときは(移籍する際に背番号)24と6を提示された。71もたまたまやで」。やっぱり、吉井コーチは知っていた。

 2人が過ごした高校野球は、練習中に水など飲めなかった時代だ。練習もきつかっただろうし、上下関係も厳しかったはずだ。吉井コーチはメジャーリーグという世界最高峰の舞台を経験しているが、苦楽をともに乗り越えてきた仲間との絆(きずな)は特別なものがあるのだろう。

 確かに偶然かもしれない。ただ、こういうドラマチックな話が、私は大好きでたまらない。(記者コラム・横市 勇)

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