阪神・島本 新庄超え335%増!育成からはい上がり虎史上4番目大幅UP「家族に何か買う」

[ 2019年12月5日 05:30 ]

契約更改を終え、会見で笑顔をみせる島本(撮影・坂田 高浩)
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 阪神・島本浩也投手(26)が4日、西宮市内の球団事務所で850万円から約335%増となる年俸3700万円で契約を更改した。虎投最多の63試合登板というフル回転が報われ、93年の新庄剛志を超える球団史上4番目の大幅昇給を勝ち取った。

 育成からはい上がってきた苦労人にうれしいサプライズが待っていた。今季年俸の850万円から335%増の年俸3700万円。会見場に姿を見せた島本からは思わず笑みががこぼれた。

 「思ったよりも上がりました。4倍以上です。今年ダメなら終わりぐらいの気持ちだったので良かった」

 矢野監督に見いだされ、その思いに応えた。昨季はわずか1試合の登板で、過去8年でも通算42試合。それが6月6日のロッテ戦でプロ初セーブを挙げるなどチーム最多の63試合に登板した。4勝0敗11ホールド1セーブで防御率1・67。7月からシーズン終了までに登板した31試合を自責点0(失点2)で乗り切り、逆転でのクライマックス・シリーズ進出にも貢献した。

 「家族に何か買ってあげようと思います」

 昇給の使い道を問われ、迷わず愛妻と昨年9月に第1子として誕生した長女への感謝を口にした。谷本修球団本部長からも「引退した高橋(聡)くんの代わりを補ってあまりある活躍だったので、評価させてもらった。育成出身ということで矢野阪神1年目の象徴のような選手」とねぎらわれた。

 入団から4年間を育成として過ごした経験を持つだけに課題を挙げることも忘れない。「左バッターを抑えないと、意味がない」。右打者の被打率・186に対し、左には同・225。中日・大島やヤクルト・雄平らに痛打された経験を踏まえ、フォークの精度向上を今オフの強化ポイントに加えた。

 「1年だけで終わらず、来年また60試合以上投げて、ホールドを倍以上に増やしたい」

 10月に受けた左肘クリーニング手術からも順調に回復し、契約更改前には鳴尾浜球場でネットスローを再開した。長く苦しんだ分、目の前の1球にかける思いは誰よりも強い。

 ○…島本(神)が2850万円増の3700万円で更改。年俸アップ率335%は球団歴代4位の大幅昇給で、阪神に育成ドラフトで入団した選手では島本自身が17年に獲得した1100万円を超える最高年俸になった。他球団を含めた育成ドラフト入団選手の最高年俸は、14~17年山口鉄也(巨)の3億2000万円。

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2019年12月5日のニュース