侍J スーパーラウンド1勝ゲット!4番・誠也 2戦連発&3戦9打点「日本に帰ってからも全部勝つ」

[ 2019年11月8日 05:30 ]

第2回WBSCプレミア12 1次ラウンドB組第3戦   日本8―1台湾 ( 2019年11月7日    台湾・台中 )

<台湾・日本>3回2死一塁、2ランを放つ鈴木(撮影・岡田 丈靖)
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 侍ジャパンは7日、1次ラウンド最終戦で台湾と対戦し、8―1で快勝。鈴木誠也外野手(25)が3戦連続打点で3戦全勝、1位突破の立役者となった。初回に先制三塁打、3回には2戦連発となる2ラン。9回にも適時打を放った。守っても1失点リレーと盤石。投打に確かな手応えを得て、日本に舞台を移して行われる11日からのスーパーラウンドに「1勝0敗」で臨む。

 地鳴りのような地元台湾の大声援を、一振りで悲鳴に変えた。2点リードの3回2死一塁。3ボール1ストライクからの5球目、2番手左腕・王宗豪の高め直球を捉えた鈴木の打球は、逆風を突き抜けて左中間席中段に着弾。2試合連発の2号2ランだ。

 「感触は良かったです。でも風が強かったので。(初回守備の時に)相手の4番の打球も“行ったな”って思ったけど行かなかったから。だから、僕のもどうかなって思ったけど、良かったです」

 敵地では左翼から右翼へ逆風が吹き荒れていた。初回には相手の4番が放った左方向への大飛球が押し戻されてフェンス直撃の単打に。鈴木の規格外のパワーが際立った。

 ユニホームが盛り上がるほど筋骨隆々の下半身が、大砲の土台。今季終了後の10月、いったんバットは置いた。マツダスタジアムのウエート室にこもり、バーベル・スクワットなどで徹底的に鍛え上げた。同下旬の宮崎合宿でも継続し、球場を離れるのは一番最後。マッチョ動画で知られる吉田正が「凄い体。僕は体幹を意識した筋トレをしますが、誠也は普通に重い物を担いで、めちゃくちゃ鍛えていました」と驚くほど。所属する広島の名物「スクワット応援」を連想させる筋トレが、生んだ一発だった。

 先制点も鈴木のバットだった。初回2死二塁で、先発右腕・廖乙忠の外角スライダーを強振。中堅左を抜けるのを確認すると、さらに加速して適時三塁打。7回の第4打席では死球で出塁すると打者・吉田正の2球目にスタートを切り、2試合連続で二盗成功。9回1死一、二塁でダメ押しの左前適時打と3安打4打点。

 3試合連続の計9打点に、稲葉監督も「予想通りの活躍。誠也に関しては、まだまだ、こんなものじゃないと思っていますのでスーパーラウンドで大いに期待しています」と絶賛した。

 「日本に帰ってからも全部、勝つつもりで臨みたい」と鈴木。3戦全勝の1位突破に導いた立役者が、スーパーラウンドでも快進撃のキーマンだ。(湯澤 涼)

 《2戦連発はプレミア初》鈴木がプエルトリコ戦に続き2試合連続本塁打。プロが参加した五輪(00年以降)、WBC、プレミアで2戦以上の連続本塁打は17年WBCで中田が1次ラウンドのオーストラリア戦、同中国戦、2次ラウンドのオランダ戦と3試合連続でマークして以来。プレミア12では前回15年に中田が2本塁打しているが、2戦連発は鈴木が初。なお、3戦連発は前記中田のほかに04年アテネ五輪で高橋由が記録している。

 《日本は1勝からスタート》B組は日本、台湾がスーパーラウンド(R)に進出するが、日本は1勝、台湾は1敗からのスタートとなる。同組から勝ち上がったチームはスーパーRでは対戦せず、1次ラウンドの直接対決の成績を持ち越すため。A組はメキシコと米国が進出を決めているが、メキシコが1勝、米国が1敗でスタートする。スーパーRは6チームのうち、上位2チームが決勝戦、3、4位が3位決定戦を行う。

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