侍J 8回一挙6点ベネズエラに逆転勝ち 稲葉監督 執念の代打起用から一気に

[ 2019年11月6日 05:30 ]

第2回 WBSCプレミア12 1次ラウンドB組   日本8―4ベネズエラ ( 2019年11月5日    台湾・桃園 )

ベネズエラに逆転勝ちし、山崎(右)からウイニングボールを受け取る稲葉監督(撮影・木村 揚輔)
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 侍ジャパンは5日、ベネズエラと対戦し、2点を追う8回に一挙6得点し、8―4で逆転勝ち。大会初戦を白星で飾った。稲葉篤紀監督(47)は8回1死満塁から坂本勇人内野手(30=巨人)に代打・山田哲人内野手(27=ヤクルト)を送る執念の采配を見せ、山田哲は押し出し四球。そこから打線がつながった。きょう6日のプエルトリコに勝ち、同日に台湾がベネズエラに勝利すれば、スーパーラウンド進出が決まる。

 執念のタクトが最後の最後に実った。2―4の8回1死満塁。一打同点の好機で、この日4打数無安打の1番坂本勇に打席が回ると、稲葉監督は代打・山田哲を告げた。

 「勇人を見ていてバットが下から出て潜る打席が多かった。速球に空振り、ファウルになってしまう。あそこは山田選手に懸けた」

 山田哲は初球に左翼ポールへの際どい大ファウル。その後も6球粘り、1点差に迫る押し出し四球を選んだ。「5、6回から準備していた。追い込まれてからは粘って、つなぐ意識だった」と山田哲。その思いが、菊池涼の同点打、近藤の勝ち越し押し出し四球を呼んだ。この回2安打ながら、7四球で6点を奪い大逆転。初戦敗退なら、きょう6日の結果次第で1次ラウンド敗退の可能性もあった。土俵際から泥くさい粘りで息を吹き返した。

 悩み抜き、秋山離脱で空いた1番に坂本勇の起用を決めた。日本シリーズは4試合で1安打で、侍の強化試合も7打数無安打。台湾入り後の調整での復調気配を感じての先発起用だったが、交代が試合の流れを変えた。「苦渋の決断ではありました。でも、これは勇人も分かってくれていると思う。チームが勝つために」。勝利への思いを采配に込めた。

 菊池涼の同点打の後は、勝ち越しの走者として三塁にいた会沢に代走の切り札・周東を送った。会沢は小林に代わる途中出場で、9回に甲斐がマスクをかぶればベンチに捕手はいなくなる。「どうしても、もう1点欲しいというところでした」。結果的に押し出しで快足を披露せず決勝ホームを踏んだ。不測の事態で捕手がいなくなるリスクを恐れずに、攻めの采配を貫いた。

 序盤はメジャー通算31勝左腕の先発ドウブロントを打ちあぐね、4回にようやく初安打。8回の松田宣の送りバント失敗などミスもある中、打線全体で粘りの12四球を選んだ。「相手が与えたと言うが四球を取るという。打ちたいところを我慢しながら」と中身の濃さを強調した。

 国際大会の難しさ、厳しさを改めて知らされたが最後は勝った。「明日につながる勝ち方だったと思う。明日はまた明日のオーダーで、守備の兼ね合いもあるし考えます」。坂本勇含め、打線も再考した上で、結果次第で1次ラウンド突破が決まるきょう6日のプエルトリコ戦へ。苦しんだことが糧となる。(後藤 茂樹)

 ≪「台湾と連勝」条件≫1次ラウンドB組の初日は日本と台湾が勝利。きょう6日も日本(対プエルトリコ)と台湾(対ベネズエラ)がそろって勝つと両チームのスーパーラウンド進出が決まり、あす7日の直接対決で1、2位が決まる。また、日本が今日勝っても、台湾が敗れると、進出チームの決定は明日に持ち越しとなる。なお、同率チームの順位は、直接対決の勝敗、同率チーム同士の対戦TQB(得失点率)など5つの条件で決定する。

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