侍ジャパン “緊急招集”丸がスタメン有力 稲葉監督「予想以上」

[ 2019年11月4日 05:30 ]

プレミア12 1次ラウンド 5日ベネズエラ戦

フリー打撃をする丸(撮影・岡田 丈靖)
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 侍ジャパンは3日、国際大会「プレミア12」の会場となる桃園国際棒球場で練習を行った。緊急招集され、前日にチームに合流した巨人・丸佳浩外野手(30)も初参加。志願の居残り特打を行うなど、ブランクを感じさせない動きで稲葉篤紀監督(47)ら首脳陣をうならせ、初戦となるあす5日のベネズエラ戦に先発出場することが決定的となった。また、メキシコでは現地時間2日(日本時間3日)に1次ラウンドA組が開幕した。

 「シュウ!」。1球打つごとに丸が発する気合の声が、夕暮れ迫る台湾の空に響いた。坂本勇らとの居残り特打では37スイング。強い向かい風に阻まれて「全然無理や!」と柵越えはゼロだったが、安打性の打球は21本を数えた。通常のフリー打撃では右翼ポール際に特大の1本を放り込み、計60スイングを振り込んだ。

 「思ったより変な感じはなかったし、しっかり練習できた。現段階で不安はない」。不動の1番として稲葉監督が期待していた秋山が、右足薬指骨折で戦線離脱。動揺が走ったチームを救うかのように、丸が台湾にはせ参じた。「ありがとう」――。指揮官は直接、そう声を掛けたといい「ジャパンのためにこのタイミングで来てくれた。本当に感謝している」と話した。

 5日のベネズエラ戦まで残り2日。丸の状態を確認したい意向だった稲葉監督だが、軽快な動きを見て不安は吹き飛んだ。「予想以上。打撃もいい感じで振っていた」。こうなれば決断は容易だ。指揮官は「本人もそのつもりで来てくれていると思うので」と話し、5日のスタメン出場は決定的となった。

 丸はシートノックでは離脱した秋山と同じ、定位置である中堅に入り、さらに山口が投球練習中のブルペンへ。打席に立って目を慣らすなど、10月23日の日本シリーズ第4戦以来となる実戦へ着々と準備を整えた。

 「明日(4日)は公式練習で時間もない。守備、走ること、打つこと…。しっかりやっていきたい」。練習後、チームは稲葉監督主催の決起集会でさらに結束を高めた。「緊張感の中に充実感がある」と丸。28人がそろった侍が、いよいよ出陣の時を迎える。 (鈴木 勝巳)

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2019年11月4日のニュース