天理 奈良3位から頂点!公式戦初先発の1年生・達が大阪桐蔭を翻弄「腕を振ることだけ考えた」

[ 2019年11月4日 16:37 ]

2019年度 秋季近畿地区高校野球大会 決勝   天理12―4大阪桐蔭 ( 2019年11月4日    佐藤薬品スタジアム )

<大阪桐蔭・天理>初先発で好投した天理・達のピッチング(撮影・平嶋 理子) 
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 天理が大阪桐蔭(大阪1位)を圧倒し、5年ぶり9回目の優勝を飾った。奈良3位で出場し、試合ごとに力を付けて登り詰めた近畿の頂点。中村良二監督(51)は終了直後のインタビューで「何も言えないですね…。すごく選手が頑張ってくれた。本当によくやってくれたと思います。ホント、分からないです。すいません」と優勝監督らしくない戸惑いの表情を浮かべ、場内の爆笑を誘った。

 “隠れた大器”がチームを勝利に導いた。公式戦初先発となった背番号「19」の達孝太投手(たつ・こうた=1年)が強力打線相手に真っ向勝負を挑んだ。2―0の初回2死から西野にソロ本塁打を許したが、その後は付け入るスキを与えない投球を披露。「思ったより(バットを)振ってこなかった」。相手の傾向を見極めると1メートル92の長身から、ゆったりとしたフォームで投げ下ろす最速141キロ直球を軸に、カーブ、スライダー、フォークで徹底的に打者のタイミングを外した。先発を告げられたのは試合前練習の直前。「かなり緊張しました。でも腕を振ることだけを考えました」と無心でマウンドへ。8―1の8回に1点を失い、なおも無死二、三塁のピンチを招いてエースの庭野夢叶投手(2年)に後を託したが、7回0/3を投げ、5安打4失点と堂々とマウンドを務め上げた。

 打線も1年生右腕を強力に援護した。初回1死一塁、3番・河村拓民外野手(2年)の左越え2ランで先制。2―1の6回には山元太陽捕手(2年)の3ランなど5点を加えて、完全に試合の流れを掌握した。8―1から3点を返された直後の9回には、打者9人攻撃で4得点。「いつ引っ繰り返されるか分からない。大阪桐蔭さんはそれくらいのチーム。ウチの投手がいつ捕まるかと思って見ていました。普通に考えて勝てない」と中村監督。指揮官の心配をよそに打線は16安打12得点と得点力を見せつけ、投手陣も確実にリードを守り切った。

 秋季奈良大会では苦戦を強いられ、3位決定戦で公立の進学校・奈良に2―1で競り勝って、近畿大会への出場権を手にした。奈良県の出場枠は隔年で「3」となるため、まさにギリギリのラインでの出場だった。それでも初戦で兵庫1位の報徳学園に完勝して波に乗ると、準々決勝では奈良大付(奈良2位)との同県対決に勝利。準決勝では今夏甲子園大会優勝校の履正社(大阪2位)を逆転サヨナラで下すなど、試合ごとに力を付けていった。「この4試合。もう1度、同じ試合をしろと言われてもできない。投手にしても攻撃にしても」と監督も想定外のナインの成長ぶりに目を細める。下林源太主将(2年)は「打席は一人で立つけど、全員で1本取りに行こうと一つになっていた」と一体感を優勝の要因に挙げた。明治神宮大会では初戦で仙台育英(宮城)と対戦する。勢いと想定不能な成長力を武器に、神宮の舞台でも頂点を目指す。

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