【市川いずみの届け夏エール】鳴門・塩唐松宏将君 甲子園で幸せな誕生日「にやけるくらいうれしかった」

[ 2019年8月15日 05:30 ]

第101回全国高校野球選手権大会 第9日2回戦   鳴門5―8仙台育英 ( 2019年8月14日    甲子園 )

4回、塩唐松は投ゴロに倒れる(撮影・井垣 忠夫)
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 鳴門の主将・塩唐松宏将君は聖地で幸せな誕生日を過ごしました。

 兵庫県の淡路島出身。「責任をもって野球に取り組みたい」と親元を離れ鳴門に入学。兄と姉を持つ主将の性格を「ザ末っ子。甘えん坊で泣き虫でした。」と母・美恵子さんは話します。一人で何もできず洗濯するのも一苦労でしたが今では「淡路の玉ねぎ入りオムライスが得意」といえるようになりました。

 変わったのは主将になってから。「どんなに辛くても弱音を吐かなくなりました」と母が証言すると「我慢できる人間になれた」と宏将君も胸を張ります。

 この日で18歳。朝、母からメッセージが届いていました。「甲子園で迎えられてよかったね。楽しんで!」――。一言だけOKと返しました。1打席目にはアルプスからバースデーソングが贈られ「にやけるくらいうれしかった」と落ち着いて打席に入ることができました。無安打に終わり悔いが残ると振り返りますが、「幸せだった」と特別な誕生日になったようです。

 大好物は母の唐揚げ。「食べるよりも先にありがとうと伝えたい」。チームの大黒柱は凛(りん)とした表情で甲子園を去りました。

 ◆市川 いずみ 京都府出身のフリーアナウンサー。山口朝日放送時代に高校野球の実況で「ANNアナウンサー賞最優秀新人賞」を受賞。高校野球検定に合格し、自宅に甲子園の土を飾るほど生粋の高校野球好き。

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