中日・松坂 完全復活!257日ぶり実戦で2回完全 変化球多投3K「こう抑えたいというものは出せた」

[ 2019年5月29日 05:30 ]

ウエスタン・リーグ   中日1-8ソフトバンク

2回を投げ6人で抑えた松坂(撮影・中村達也)
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 右肩の故障から復活を目指す中日・松坂大輔投手(38)が28日、ウエスタン・リーグのソフトバンク戦で先発し、2回をパーフェクトに抑えた。昨年9月13日の阪神戦(甲子園)以来、257日ぶりとなる実戦登板を難なくクリア。巻き返しへの第一歩を記した。

 背番号18をつけ、令和初登板を果たした。松坂が2月上旬の右肩故障後、初登板。2回打者6人から3三振を奪う完全投球で、復活への第一歩を記した。

 「もっとボール自体は暴れるかなと思いましたけど、意外と落ち着いていた。実戦でこう抑えたいというものは出せた」

 最速は137キロ。試合前のブルペン投球で右ふくらはぎがつったこともあり、直球は1球も投げなかった。「転換期というか、うまくモデルチェンジしなきゃいけない。今の僕はボールの勢いで抑えるピッチャーじゃない」。先頭の真砂をスライダーで二飛。続く三森と中村晃も低めの変化球でバットに空を切らせた。2回も手元で微妙に動くカットボールやツーシームを多投し、わずか9球で料理。打ち気を誘い、バットの芯を外した投球で翻弄(ほんろう)した。

 培った経験値の高さこそが、最大の武器だ。門倉2軍投手コーチは「こういうふうに投げれば、こういうふうに抑えられると思って投げている」と絶賛。報告を受けた与田監督も「悪い報告がないことを願うだけ」と、復活を心待ちにした。

 モデルチェンジへの奥は深い。「もっと上手に変化球を操れるように、勢いのないストレートをいかにうまく使うか」と言う。腕を振りながら打者の手元では伸びない直球。「平成の怪物」として150キロを超える速球で打者をねじ伏せた姿とは、真逆ともいえるスタイルを模索する。

 次戦については「1週間後じゃないですか」とし、体に問題がなければ来月4日からのウエスタン・リーグの広島3連戦(由宇)となる。1軍で再び輝くために牙を研ぐ。(北野 将市)

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2019年5月29日のニュース