マエケン開幕連勝 制球苦しむも5回1失点、打でも2戦連続二塁打

[ 2019年4月7日 02:30 ]

ナ・リーグ   ドジャース10―6ロッキーズ ( 2019年4月5日    デンバー )

<ロッキーズ・ドジャース>開幕2連勝となった前田
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 ドジャースの前田健太投手(30)が5日(日本時間6日)、敵地ロッキーズ戦で再三のピンチをしのぎ開幕2連勝を飾った。「投げた瞬間にボール球だったり、打者が振ってくる場所に投げられなかった」と勝負球のチェンジアップの制球に苦しみながらも耐えた。3回無死満塁のピンチをアレナドの左犠飛の1失点にとどめると、5回無死一、三塁では直球とスライダーで2三振を奪った。「チェンジアップの選択肢もあったけど、(打者の)頭にあるのかなと思ったのと、今日はあまり決まっていなかったのでストレートで、と。捕手のサインもそうだった」。91球と球数を要し5回4安打1失点、4三振4四球で降板となったが、役目は果たした。

 この日はロ軍の本拠地開幕戦。4万8404人の満員のファンが、大声援を送る中、前田はひるまず、何度もピンチを切り抜けた。「(自らの)ホームの開幕のほうがプレッシャーが強い。ビジターは別に関係ないし、こっちに何も期待していないから、嫌いではない。ホームのほうが良いピッチングしないといけないとプレッシャーがかかる」と強心臓ぶりを発揮。デーブ・ロバーツ監督は、前田の4四球について「ここ(クアーズ・フィールド)ではそういうことがある。高度ゆえにボールが予想しない動きをする。それでも(前田は)ここぞという場面ではきっちり投げてくれた」と称賛した。

 打席でも奮闘した。6点リードとなった6回はそのまま打席に立ち、2番手右腕エステベスの98マイル(約158キロ)直球を強振。一塁線を破る2試合連続の二塁打を放った。メジャー1年目は本塁打を含む7本のヒットを打ったが、その後は目立った結果を残していない。だが、今春のオープン戦であわや本塁打という二塁打も打ち「(今季は)打てるような気がしてきた、自信を取り戻した」と予言した通りの打撃だった。

 「僕は(もともとは)前で打つタイプ。メジャーに来て、メジャーリーガーの打ち方に憧れて、そっち(後ろ)に寄ってたけど、だめだなと。それがオープン戦の二塁打は軽く、力みがなく、前で打てた。今日のもそうですけど、前で拾っていく。良い感覚で打てたのでああいうバッティングをすればいいのだなと」。この日の試合でも9番目の打者の重要性を痛感した。「僕も(3回に)投手に打たれてから点を取られている。投手に打たれるとショックが大きい。そのあと、ピンチにもなりやすい。(ド軍も自分が3回に)バントを決めた後に点を取ってくれた。改めて9番目の打者は大事だなと思う」

 昨季は救援も経験し8勝止まりで、2桁勝利は広島時代を含め8年連続で途切れた。今季の目標は「最低でも2桁勝利」と話していたが、絶好のスタートを切った。投げて打って、4年目の前田は飛躍の年を目指す。(デンバー・奥田秀樹通信員)

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2019年4月7日のニュース