阪神 梅野 目標は全試合先発出場「頭の準備もしていきたい」

[ 2019年3月28日 05:59 ]

開幕前の参拝を終え、神妙な面持ちの梅野(左)(撮影・後藤 正志)
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 29日のヤクルト戦で開幕マスクをかぶる阪神・梅野隆太郎捕手(27)が27日、今季の大きな目標に全試合先発出場を掲げた。自慢の強肩「梅バズーカ」を駆使して、チームの捕手では13年以来となる開幕戦での盗塁阻止にも強い意欲を示した。チームはこの日、京セラドームで約3時間、全体練習を行った。

 長い戦いが始まる。大きな挑戦へイメージを膨らませ、梅野の言葉は熱を帯びた。

 「(開幕戦は)球場の雰囲気もガラッと変わる。緊張は前日になって一気にしてくると思う。今は不安と自信と両方。気持ちとしては、チャレンジしていくシーズンにしたい」

 昨年、自己最多の132試合に出場し、8本塁打など打撃でも成長を示した。今春もオープン戦で盗塁阻止率・688をマークするなど、ライバルの追随を許さず開幕スタメンの座をつかんだ。

 ただ、見据えるのはもっと先にある高い目標だ。10年の城島以来となる全143試合でのスタメンマスク。阪神の捕手では過去に2人しかいない偉業に対し「もちろん狙う」と力強くうなずいた。

 「全試合マスクを被る気持ちで挑んでいきたい。体力的な勝負にもなってくるけど、パフォーマンスを維持できるように。頭の準備もしていきたい」

 正捕手の座を射止める「143」の長い戦いに身を投じる覚悟を示すと同時に、まずは「1」に全力を注ぐ決意も口にした。

 「(開幕戦で)企図されないのが一番だけど、スタートされたのは全部刺せるように。投手を助けていきたい」

 記録が集計される1954年以降、意外にも阪神の開幕戦で盗塁阻止に成功すれば13年の藤井(現1軍バッテリーコーチ)以来6年ぶり。複数回は過去になく「梅バズーカ」で歴史に名を刻みキャリアハイを狙うシーズンへ弾みをつける。「数字は常に越えていきたい」と自身初のシーズン通しての阻止率4割超えに照準を定めた。

 「長いシーズンで(体力的に)優勝するのもきついし、最下位もきつい。目指すのは優勝。昨年は最下位で悔しい思いをしたし、チームとして負けたくない」。勝敗の責任を一身に背負う、辛く、厳しいポジション。だからこそ、一人で背負い、戦い抜きたい。(遠藤 礼) 

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