阪神・矢野監督、充実の1年目キャンプ「90点」課題は若手投手陣

[ 2019年2月28日 05:30 ]

阪神・春季キャンプ ( 2019年2月27日 )

笑顔でキャンプを総括する矢野監督(撮影・大森 寛明)
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 日焼けして精悍(せいかん)さが増した表情に充実感がにじむ。競争と自主性に重きを置いた阪神監督就任1年目の春季キャンプでは、新人の木浪や近本が台頭。福留や鳥谷、新加入の西ら主力組も順調に調整過程を踏んだ。着実に開幕へ前進しているとはいえ、矢野監督に満足感はない。打ち上げたキャンプの点数を問われると、若干厳しい採点をくだした。

 「90点ぐらいですかね。どこまでいっても100点はないと思うので。あえて点数をつけるなら、90点ぐらいだと思います」

 マイナス10点に相当するのが、物足りなさを感じた若手の投手陣だ。「若いピッチャーがもうちょっと出てくるかなと思って。そういうところでは期待通りにいくことはないんだろうけど。まだ1カ月あるし、いい意味で課題が見つかった」。

 開幕投手を争うメッセンジャーとガルシアに西を含めた3人の開幕ローテーション入りは確実だが、現状ではっきりとした4番手以降がいない。完全復活を期す藤浪、成長著しい才木、望月、浜地も期待通りの結果を残すことができなかった。

 「(2軍で)秋山も投げているみたいだし、高橋遥も実戦で投げ出しているんで、競争に入ってくるだけのものを見せていると報告は来ている。2軍にいっているから開幕ローテに入れないことは一切ない。そこを含めての競争。どこかのタイミングで1軍でも見るでしょう」

 今後のオープン戦で、さらなるアピールがあることを望む。「ずっと言っているように、与えるということはないから。奪い取っていってもらわないと困るんで」。大きな“残り10点”を埋めなければ、2005年以来となる覇権奪回はあり得ない。ファンを喜ばせたい――とキャンプ期間中も3000に及ぶサインを提供した。もちろん、最大の喜びはリーグV。残る1カ月も激しい競争を促し、100点に近づける。(吉仲 博幸)

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2019年2月28日のニュース