巨人・吉川尚“骨太新１番”　反骨精神で挑む３年目　ＯＰ戦初戦で大暴れ

オープン戦   巨人３―６楽天 （ 2019年2月23日    那覇 ）

３回無死　吉川尚は中前打を放つ（撮影・三島　英忠）
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　巨人・吉川尚が１番打者として骨太な結果を残した。楽天戦に「１番・二塁」で先発出場し２安打２盗塁。打って走って躍動した。

　「積極的にいけてよかった。どんどんスタートを切れたら行こうと思っていた」

　初回、投手強襲安打で出塁すると、５０メートル５秒７の俊足を生かしてすかさず走った。今季の対外試合初盗塁をマーク。３回も先頭打者で中前にクリーンヒットすると、再び盗塁に成功した。隙も見逃さない。無死二塁から暴投で捕手・太田が前にボールをこぼしたのを見るやいなや、すぐさま三塁を陥れた。

　４年ぶりに復帰したオープン戦初戦で１番に起用した原監督は「ワンジャッグルでサードまで行ったというのが非常に評価できる」と称賛。バットでも対外試合１２打数７安打で打率・５８３と猛アピールする２４歳に「ずっと存在感がある。この形で一年間いってくれるならば、打率は５割くらいじゃないかな」と冗舌だった。

　開幕から２番打者として起用された昨季は８月に左手を骨折して戦線離脱。出場は９２試合にとどまり、レギュラーをつかみ損ねた。年末のトークショーでその年の漢字一字を問われ「“骨”。これしかピンとこないです。悔しい思いをしたので、来年は反骨精神でやる」。３年目の今季にかける思いは人一倍だ。

　「僕が相手バッテリーにプレッシャーをかけられたらいい。オープン戦で自信をつけていければ」。２番に座る丸の強打を最大限に生かせるか、新リードオフマンの「骨密度」次第だ。　（青森　正宣）