【センバツ選考事情1】落選の大阪桐蔭は「チーム整備遅れ」「話題性で選ぶわけではない」

[ 2019年1月25日 17:27 ]

センバツ出場ならず厳しい表情を見せる大阪桐蔭・西谷監督(撮影・北條 貴史)
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 第91回選抜高校野球大会(3月23日から4月3日までの12日間、準々決勝翌日の休養日を含む)の選考委員会が25日、毎日新聞大阪本社で開かれ、21世紀枠を含む出場32校が決定した。

 最も論議を呼んだのは近畿(6枠)の5、6校目だった。昨秋の近畿大会4強の龍谷大平安、明石商、履正社、智弁和歌山を順に選んだ後、8強から報徳学園が「打力が足りない」と意見一致し選外に。残る福知山成美、市和歌山、大阪桐蔭の戦力を比較検討した。

 前田正治・地区委員長は「3校とも力が均衡しており、選考には時間がかかり苦労した」。

 京都3位ながら近畿大会で優勝した龍谷大平安、2位で準優勝の明石商と接戦を演じた京都国際などを考慮し「京都のレベルが非常に高い。その京都で1位校となった福知山成美の力量を高く評価した」(前田委員長)と5番目に選出された。

 最後の6番目は市和歌山と大阪桐蔭の比較。前田委員長は「大きな参考資料として近畿大会がある。近畿大会の中での戦いぶりを評価しよう」と再検討した。大阪桐蔭は初戦・橿原には10―0の5回コールドで大勝したものの、準々決勝で智弁和歌山に2―5で敗戦。前田委員長は「個々の選手の力は相当だが、全国優勝の後、新チームとなり、まだチームとしてできあがっていないように見受けられた」と話した。

 一方、市和歌山は準々決勝で優勝した龍谷大平安に4―5で9回サヨナラ負けと接戦を演じた。前田委員長は「チーム一丸となって相手投手を崩しにいく姿勢、攻撃力は高く評価できる」と、最後にすべり込んだ。

 大阪桐蔭が昨年春夏連覇し、今春は史上初の3季連続優勝と選抜大会史上初の3連覇がかかるという話題性、さらには集客力の点などは論議されなかったのかという点について、前田委員長は「3連覇がかかる点は各委員とも承知していた」としたうえで、純粋に近畿大会の戦いぶりを評価した。また日本高校野球連盟の竹中雅彦事務局長は「集客力などを考慮していては、公正な選考はできない」と明言した。(編集委員・内田 雅也)

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2019年1月25日のニュース