「清宮くんチャーハン」を巡るいい話…一番食べていたのはあの選手だった

[ 2018年6月19日 09:30 ]

日本ハムの清宮
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 現在、イースタン・リーグで本塁打を量産している日本ハムの清宮幸太郎内野手。最近、チームメイトの一部から「チャーハン」と呼ばれている。実は清宮には愛称が多い。語呂が良いから「キヨミー」、パンダに似てるから「シャンシャン」など。その2つは何となく分かるが、「チャーハン」には疑問が浮かぶ。そこにはこんなエピソードがあった。

 千葉県鎌ケ谷市で創業49年を誇る老舗定食店「東新軒」。同市にある日本ハム球団寮に住む選手が、頻繁に出前を頼む御用達店として知られている。この店の人気メニューこそ、「清宮くん焼き肉チャーハン」(税込み830円)だ。店主の新川雅久さん(48)がドラフト指名直後の、昨年10月30日から販売を開始した。

 新川さんは「清宮くんにぜひ食べてほしくて。本塁打が打てるようなスタミナのつくメニューを作りました」と嬉しそうに開発の経緯を明かしてくれた。パラパラの炒飯の上に清宮の好物である焼き肉が乗っている。ボリューム満点で、確かにスタミナがつきそうだ。

 しかし、今年1月に入寮した清宮がなかなか出前を頼んでくれなかった。悲願が叶ったのは4月。いつも通り、寮へ出前を運ぶ新川さんを、初めて清宮が出迎えたのだ。ただし、注文したのはザルラーメン。寮の先輩で2年目の今井に薦められた品だった。そこで新川さんは意を決して「実は…」と切り出した。

 すると清宮はすぐに受け入れ、次の注文で「清宮くん焼き肉チャーハン」を頼んだ。後日には「おいしかった」の感想まで。新川さんは「本当に嬉しい。笑顔の優しい子だね」と感激したという。

 ところで、「東新軒」の炒飯を清宮以上に気に入っていた選手がいた。新川さんによれば「一番食べてくれたのは(渡米前の)大谷君」だという。もし、この炒飯のネーミングが「大谷チャーハン」だとしたら、チームメートは大谷を「チャーハン」と呼んでいたのか?清宮を「東新軒」デビューに導いた今井は「清宮には似合ってますよね。でも大谷さんなら呼びませんね」と笑った。

 清宮本人は「親しみがこもっているので、いいですけど」と、炒飯だけに心を“イタめて”いたが、先輩たちに可愛がられる愛されキャラだからこそ。「チャーハン」にはそんな意味が込められているのだろう。(記者コラム・武田 勇美)

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