村田、BC栃木入団会見 年俸250万円“庶民的”に返り咲く

[ 2018年3月10日 05:40 ]

背番号25のユニホームを着用し、笑顔でポーズする村田
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 独立リーグ・ルートインBCリーグの栃木に入団した前巨人の村田修一内野手(37)が9日、栃木県小山市内のホテルで会見を行った。日本プロ野球(NPB)12球団からのオファーを待ったが届かなかった。7月31日の支配下登録期限までNPBからの声を待ちながら、NPBを目指す若者たちに交じってプロ16年目をスタートさせる。

 チームカラーの金のネクタイを締めた村田は、背番号25の新しいユニホームに袖を通した。戦力外通告から5カ月。絵美夫人の出身地で、後援会もある縁深い栃木で再出発する。

 「球団にまたNPBを目指したい気持ちをくんでいただき感謝しています。ただ復帰する、しないは僕が決められることではない。声が掛かれば行くし、掛からなければ行けない。チームの勝利に貢献する。野球をする以上、それが大前提です」

 リーグ規定で月給はキャンプ期間の3月が10万円、4月以降は40万円が上限。9月までの契約で、最大でも年俸は250万円だ。最高3億円、昨季も2億2000万円あった年俸からは大幅減。その中で野球に没頭する。

 BCリーグのBCは「ベースボール・チャレンジ」の略。江部達也球団社長は「NPBを目指し挑戦するのはリーグの理念。その時は快く送り出したい」と語った。5日の入団発表後、ファンや新スポンサー希望社から問い合わせが殺到。特需に沸き、戦力的にも大幅プラスだが、7月31日までに獲得を望んだNPB球団とは移籍交渉に応じる。

 単身赴任で人生初の1人暮らし。「初めて米を炊き、キャベツの千切りをした。洗濯機の回し方もよく知らなかったので」と苦笑いするが、それも挑戦だ。表情筋も動かす。「自分で言うのもなんですが、こわもてで雰囲気出しているので。僕から(若い選手に)話しかけていきたい。ファンの方には“村田君”と声掛けていただければ、スマイルを振りまきたい」と言った。

 10日に県内でキャンプインし4月7日の敵地での群馬戦で開幕。ヤクルト戦力外の飯原は兼任コーチとして加入したが村田は自らの強い意志で選手一本を選択した。「やめるのはいつでもできる。気持ちも体も、まだ続けられる」。夢に挑戦する若者と汗を流し、一緒に夢を追う。 (後藤 茂樹)

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2018年3月10日のニュース