【吉村禎章の目】清宮 海外で今までの野球観がガラリ 経験は大きな財産に

[ 2017年9月12日 09:13 ]

U―18W杯3位決定戦   日本8―1カナダ ( 2017年9月10日    カナダ・サンダーベイ )

<カナダ・日本>試合後、涙ぐみながらインタビューに答える清宮
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 清宮にとって、今までの野球観がガラリと変わるような経験だったのではないか。ストライクゾーンやボールの違い、慣れない海外でアウェーの雰囲気の中で戦う。投手も初対戦ばかりで対応が難しい。世界の潮流として打者の手元でボールを動かす投手が多く、清宮といえども芯を外されていた。自分で思っているスイングができなかっただろう。

 それでも技術はやはり高い。3回の中前適時打は、変則左腕の内角球に腕を畳んで対応。非常にいい打ち方だった。次のステージは大学、プロのどちらにいっても1年目。投手のレベルも格段に変わる中で、経験を積みながら対応力を磨いていってほしい。早実での3年間でも打撃に柔らかさが出て、スイングスピードも上がるなど着実に成長した。

 そんな成長のためにも、今大会は大きな財産になった。将来プロに進み、次代の球界を盛り上げるであろう面々とのプレー。悔しい思いもしたが、清宮にとっては大いなる刺激とともに「宝物」になったはずだ。(スポニチ本紙評論家)

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