雄星 困惑…今回初めて反則箇所指摘「我慢して修正したい」

[ 2017年8月25日 06:40 ]

パ・リーグ   西武1―10ソフトバンク ( 2017年8月24日    ヤフオクドーム )

<ソ・西>初回2死二塁、デスパイネに2ランを打たれガックリの菊池(中央)
Photo By スポニチ

 出はなをくじかれた。初回、先頭・川島への初球。西武・菊池はこの日「幻の最速」となった148キロ直球で空振りを奪ったが、責任審判の佐藤一塁塁審に「(上げた右足に)段がついている」と2段モーションによる反則投球を宣告された。

 「チェックが厳しくなっているし、(反則投球を)取るなら初球だなと思った」。前回17日の楽天戦に続く反則投球。2球目から前回と同じくクイック投法に切り替えたが、明らかにリズムを崩した。川島に1球もストライクが入らず四球。柳田に左翼フェンス直撃の適時二塁打、デスパイネに2ランを浴びて3失点。2回も今宮の3ランなどで4点を失った。直球は130キロ台まで落ち、自己ワーストタイの7失点で3回KOされた。

 「前回は完封した。言い訳にならない。今回は反則投球以前の問題。力不足」。気丈に話したが「言いたいことはあるけど、我慢して修正したい」と続け、声を震わせた。ソフトバンク戦はプロ入り以来12連敗。同一カードでのデビューからの12連敗は両リーグワースト記録となった。

 前回、クイック投法で92球を投げ続けた負担は大きく、両足がつった。今回の登板に向けて右足の上げ幅を小さく修正。シャドーピッチングは普段の2倍以上に量を増やしたが、一度身に付いたフォームはなかなか変えられなかった。今季6度目の同一カード3連敗を喫した辻監督は「これは大事だよ。あれで(反則投球を)取られたらみんな取られる」と怒りをぶちまけた。

 前回は審判団から反則投球の具体的な箇所を伝えられなかったが今回は右足を段をつけて上げることが一連の動きでないと指摘された。「このまま(クイック投法)だと(フォームが)小さくなる。時間があればワインドアップもあるけど、CSもある。抹消する時期も取れない」と菊池。シーズン終盤のフォーム改造。エース左腕が投手生命を左右する問題に直面した。 (平尾 類)

 ▼佐藤純一・一塁塁審(反則投球を宣告した菊池の投球フォームは)一連の動作ではない。(上げた右足の動きに)段がついている。開幕から映像はずっと見ている。(その時と)明らかに違います。

 ▼西武・炭谷(菊池は)ブルペンでは凄く良い球を投げていた。普通に投げれば良い勝負だったんですけど…。

▼菊池の前回反則投球 17日楽天戦の2回1死無走者の場面で2段モーションによる反則投球を2球続けて宣告される。以降はクイック投法に切り替え、2安打で完封勝利も「もう8月。なぜ今なのか」と怒り心頭だった。球団は19日に審判員からリーグ側の回答を受け取り、説明を受けた鈴木葉留彦球団本部長は「“全て最終的には審判の判断”ということ」と話した。

 ≪両リーグ最悪同一カードデビュー12連敗≫菊池(西)が3回7失点で敗戦投手となりソフトバンク戦は通算0勝12敗。同一カードでデビューから12連敗は、50〜52年関根潤三(近鉄)が毎日戦、56〜59年橋本敬包(広)が巨人戦で記録した11連敗を抜く両リーグワースト記録となった。なお、菊池の1試合7失点は昨年9月23日、今季6月23日に続き自身3度目のワーストタイで、全てソフトバンク戦で喫している。

続きを表示

この記事のフォト

2017年8月25日のニュース