【槙原寛己 視点】巨人・菅野 初回糸井への3球目は焦る必要なかった

[ 2017年5月10日 09:10 ]

セ・リーグ   巨人2―4阪神 ( 2017年5月9日    東京ドーム )

<巨・神>初回1死三塁、菅野は糸井に右前適時打を打たれ4試合連続完封ならず
Photo By スポニチ

 勝負を焦る必要はなかった。初回1死三塁。巨人・菅野は糸井に対し、2ストライクからの3球目を先制打された。内野陣は初回にもかかわらず前進守備。ベンチも4連続完封を意識して、相手にプレッシャーをかけに動いた。狙うは内野ゴロ、もしくは三振。その道筋を付けるためにも、3球目はボールにすべきだった。

 2球目までは内角直球。押し込んでのファウルで追い込んだ。変化球が生きる場面でスライダーが甘めに入って痛打を浴びた。丁寧かつ慎重に、ボール気味に誘って誘って…。極端にいえば4球連続でボール球でもよかった。立ち上がり。さすがのエースも、試合に入りきらないうちに捉えられてしまった感がある。

 3回の福留の2ランも制球ミス。味方が1点を返した直後だけに是が非でも抑えたかった。菅野同様に3試合連続完封をマークした斎藤雅樹と、私は同時代にプレーした。記憶に鮮明なのは、彼のギアの切り替え。抑えるとなれば、たとえ先頭打者が投手でも目の色を変えていた。強弱のメリハリ。菅野がさらに大投手への階段を上がるためにも、斎藤の投球は大いに参考になるだろう。(スポニチ本紙評論家)

続きを表示

2017年5月10日のニュース