斎藤2軍監督が語る、菅野の3戦連続完封「分業の時代に価値ある」

[ 2017年5月3日 07:50 ]

セ・リーグ   巨人5―0DeNA ( 2017年5月2日    東京ドーム )

80年代後半から90年代にかけて巨人のエースとして君臨した斎藤
Photo By スポニチ

 28年前に3試合連続完封の記録を打ち立てた巨人・斎藤2軍監督が、後輩の偉業達成を喜んだ。

 「今は投手も分業の時代。首脳陣が止めてしまうことも多いからね。それでも最後までいかせようという投球をしているということ。だからこそ菅野の記録は凄く価値がある」。同年には11試合連続完投勝利という大記録を樹立しており「球数なんて全く考えずに投げていた。槙原さんや水野さん、桑田もいて、とにかく必死だった」と振り返る。

 当時は先発投手が完投するのが当たり前の時代。おまけに、斎藤2軍監督は中4日、中5日の登板間隔で3試合連続完封を成し遂げていた。「9回を投げきることで自信がついたし、結果を出し続けることで“俺もプロでやっていけるな”と思えた」。現代野球では先発、中継ぎ、抑えと役割が細分化されている。今は指導者として投手を起用する立場。改めて完投の難しさを感じる一方で「一人で最後まで投げてくれる投手がいれば、中継ぎ陣を休ませることができる。そういう投手は頼もしいね」と話した。

 現役時代、斎藤2軍監督と長くバッテリーを組んだ村田ヘッドコーチは「斎藤は味方が得点した直後の投球が凄かった。流れを考えていたんだろうね。野球を知っているなと思ったよ。それは菅野にも言えるけどね」と、偉業を達成した2投手の共通点を挙げた。

 ≪89年、巨人は両リーグ最多の20≫斎藤が3戦連続完封勝利をマークした89年は9回以上を投げての完投による完封数が両リーグ合計で102もあった。中でも巨人は両リーグ最多の20。個人別では斎藤がチーム最多の7、桑田5、槙原4と続いた。チーム完投数は69試合に達し、年間試合数130試合の半数を超えた。13年から昨年までの両リーグの完投完封数は39→45→37→39と全て50以下。継投が主流の時代に菅野が快挙をやってのけた。

続きを表示

2017年5月3日のニュース