ロッテ田中英 京大回帰 母校で自主トレ「このままじゃいけない」

[ 2016年11月25日 06:30 ]

契約更改を終え、来季の目標を色紙に書き込むロッテ・田中
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 京大くんが京大から出直しだ!ロッテの田中英祐投手(24)が24日、千葉市内の球団事務所で契約更改し、野球協約の減額制限いっぱいの25%減となる年俸1005万円でサイン。

 京大出身で初のプロ野球選手となった2年目右腕は「来年は勝負の年」と位置づけ、オフは母校に帰って再出発する。

 「(大幅ダウンは)受け入れている。思うようにいかない一年だった。このままじゃいけない」

 今季は1軍登板なく、イースタン・リーグでもわずか1試合。フォームを崩し、実戦から遠ざかった。千葉・鴨川での秋季キャンプも発熱で離脱。肺炎にかかるなど体調面でもつまずいた。

 「打者に向かっていくアマチュア時のスタイルを取り戻したい」。14年のドラフト2位で入団。最速147キロの直球で1年目の春から注目された。昨季は2軍公式戦で14イニング無失点と結果を出し、4月29日の西武戦(QVCマリン)でプロ初先発。ところが6安打3四球5失点で3回KO。制球難を露呈し、中継ぎでも結果が出ず、以降は2軍生活が続いている。

 来年1月は京都市内の京大野球部グラウンドで自主トレを行う。「対打者でどんどんやるには大学がやりやすい」。後輩を相手に、実戦感覚を取り戻すつもりだ。松本尚樹編成部長も「力はある。京大では近大とか強豪校を見下ろして投げていた。それを思い出してほしい」とエールを送った。

 プロの恩師で今季限りで退任する小谷2軍投手コーチから「自分のボールに責任を持ちすぎるな」と助言を受けた。関西学生リーグで8勝をマークした右腕は真面目すぎる性格を捨て、勝負師の本能を取り戻すため、原点に戻る。 (君島 圭介)

 ▽年俸の減額制限 野球協約第92条(参稼報酬の減額制限)に定められており、契約更改の際に、その年度の年俸が1億円を超える選手は40%、1億円以下の選手は25%を超えて減額されない。選手の同意があれば制限を超えて減額することもできるが、同意がなければ自由契約となる。

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2016年11月25日のニュース