大谷、納会ゴルフも封印 右手使用自粛に続き疲労回復徹底

[ 2016年11月25日 05:34 ]

優勝祝賀会に出席した大谷(左)
Photo By スポニチ

 日本ハムの大谷翔平投手(22)が24日、札幌市内のホテルで行われた優勝祝賀会に出席した。4年目で自身初の日本一の余韻に浸る中で、25日の選手会納会ゴルフに参加しないことも決めた。今季は投手で10勝、打者で22本塁打。侍ジャパンの強化試合にも参戦した疲れを抜くため、12月初旬までノースローの方針で、ゴルフも自粛とした。来年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)での世界一、そして日本一連覇へ、二刀流エースとして今は体を休ませる。

 きらびやかな装飾、そして照明に照らされ、来場者から万雷の拍手が湧き起こった。リーグ優勝、そして日本一を祝う華やかな雰囲気の中、壇上の大谷だけは表情を変えず、前を見据えた。次なるシーズンへ、もう気持ちは切り替わっている。

 25日に選手会納会が行われ、午前中には恒例のゴルフが行われるが、大谷は参加しないことを決めた。昨年は悪天候で中止になったが、ゴルフコンペを欠席するのは4年目で初めて。今オフのテーマは「疲労回復」で、「徹底するところは徹底した方がいい。一つOKにすると全部OKになってしまう」と話す。21日の北海道・幕別町の小学校訪問では腕相撲からハイタッチまで全て左手で行った。軟球のキャッチボールも右手で下からという徹底ぶりだ。

 ゴルフは苦手ではない。野球の左打ちに対し、ゴルフは右打ち。プロ1年目のオフに選手会納会で参加した人生初ゴルフのスコアこそ146だったが、2年目には110台をマークし、14年賞金王のプロゴルファー・小田孔明と表彰式で対面した際には、「野球をやめてゴルフしたら、すぐメジャーに行ける。10年後にゴルフに転向してほしい」とゴルファー転身のラブコールも送られたほどだ。例年のオフには若手同士でラウンドし、すでに100切りにも成功しているという。

 しかし、今オフは違う。来年3月には出場が確実視されるWBCが控え、その後のシーズンでは球団初の日本一連覇を狙う。栗山監督も「少し休ませないといけない。右手使うの禁止らしいね。ゴルフなんかしている場合じゃない」と大谷の意見にも賛同。これまで以上の厳しさを秘める戦いへ向け、大谷は隙も見せない。現在体重は開幕時と同じ98キロ。今後は体重を維持しながら筋肉量を増やし、WBC使用球にも対応していく。

 大谷は優勝祝賀会で報道陣に対応することはなかった。しかし、自身が胴上げ投手になった、リーグ制覇した瞬間などの特別VTRを観賞。末沢寿一オーナーからは「歴史に残るシーズンを送ってくれた。来年も期待は大きい」とエールを送られた。イベント続きのオフ。大谷は「僕には時間がない。効率良く練習しないと」と言う。ゴルフ自粛もその一環だ。夢を実現するためならば、大谷はどんなことでも我慢する。(柳原 直之)

続きを表示

この記事のフォト

2016年11月25日のニュース