わずか4安打…ヤクルト 真っスラに真っ青 カーブ対策も裏かかれ

[ 2015年10月25日 08:25 ]

<ソ・ヤ>9回1死一塁、山田(右)が右飛に倒れ厳しい表情の真中監督

日本シリーズ第1戦 ヤクルト2-4ソフトバンク

(10月24日 ヤフオクD)
 8回まで武田の前にわずか3安打。ヤクルト自慢の強力打線は、9回2死一塁から畠山の2ランで一矢報いるのがやっとだった。勢いをつけたかったはずの初戦で完敗を喫し、真中監督は「1戦目を取りたいのは当たり前だが、投打ともに圧倒された」と振り返った。

 22歳の相手右腕の武器は落差の大きいカーブ。指揮官も試合前に「くせ球で本当にいいカーブ。抜く感じではなく、ああいうハードカーブを投げる投手は最近あまり見ない」と警戒していた。しかし、この日は序盤から直球とスライダー中心の組み立て。川端が「カーブより直球がよかった。手元でボールが動いていた」、畠山も「思ったより外のボール球を振らされた」と話したように、手を焼いたのは、魔球カーブではなく、右打者の外に逃げるように変化する「真っスラ」だった。

 事前のミーティングでは低めを捨てて高めを狙うことが指示されていた。カーブに対しては「意外とみんな対応できていた。そこに固執しすぎない方がいい」と畠山。それよりも「真っスラ」に翻ろうされ、初回2死一、三塁の好機を逃すと、2回から7回までは、出塁できたのは3回の比屋根の四球のみ。塁に出て揺さぶりをかける野球を目指していたが、仕掛けることすらできなかった。真中監督も「初回にいいチャンスがあって、あそこで一本出ればよかったかなと思うが…」と唇をかんだ。

 まだ1試合終わっただけ。第2戦につながる一発を放った畠山は「(武田と)まだもう一回対戦することがあると思うので、次はやっつけます」。悲そう感はない。力強く宣言して、帰りのバスに乗り込んだ。 (町田 利衣)

 ▼ヤクルト・バレンティン(3打席とも遊ゴロに倒れる)武田はいい投球だった。難しいボールに手を出してしまった。

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2015年10月25日のニュース