内川 肋骨骨折でシリーズ欠場「走れないので出られない」

[ 2015年10月25日 05:30 ]

CSファイナルステージ第1戦の8回、今江の飛球を追いフィールドシートに飛び込む左翼手・内川

日本シリーズ第1戦 ソフトバンク4-2ヤクルト

(10月24日 ヤフオクD)
 ソフトバンクの主将・内川聖一外野手(33)が左第7、第8肋骨を骨折していたことが24日、分かった。全治3週間で、日本シリーズは欠場することになった。

 14日に行われたロッテとのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第1戦で左翼ファウルゾーンへの飛球を追って、フェンスにぶつかった際に痛めた。CSは強行出場し、3試合連続の決勝打でMVPにも選ばれた。CS終了後に福岡市内の病院で精密検査を受けて骨折が判明したが、我慢できる痛みだったこともあり、日本シリーズへ向けて普段通りの調整を続けていた。

 内川によると、前夜に寝返りをした際に、痛みが強まったという。この日再検査を受けたが、同様の診断だった。「朝起きたら痛みがありました。振動で(骨に)響く。走れないので出られない」と、険しい表情で語った。

 4番でもある主将は、医師に「どうしても出たい」と懇願したが、最後は工藤監督に「間違いなく引っ張ってきたのはおまえ。あとは仲間に託そう」と制止され、出場を断念したという。侍ジャパンに選ばれているプレミア12(11月8日開幕)の出場も微妙となった。

 内川は昨年の日本シリーズでもMVPに輝き、チームの精神的支柱でもある。工藤監督は「マイナスだが、彼の野球人生の先のことを考えないと。いないと思って考えないといけない」と4番不在での戦いを覚悟していた。

 ▼ソフトバンク・王貞治球団会長 一番調子が良かったし、締めくくりだから頑張りたかったと思う。仕方ない。現場がみんなで頑張ってくれればいい。

 ≪過去の主力打者の日本シリーズ離脱≫

 ☆杉山悟(中日) 54年シーズンは91打点でタイトル獲得。28本塁打もリーグ2位でベストナインにも輝いた。しかし10月30日の西鉄との日本シリーズ第1戦(中日)の8回、頭部に死球を受けて退場。以降の試合を欠場した。チームは4勝3敗で日本一。

 ☆長嶋茂雄(巨人) 73年10月11日の阪神戦(後楽園)で、守備の際に打球を当てて右手薬指を骨折した。シーズンでは、クリーンアップを打ち20本塁打、76打点だったが、以後の3試合と日本シリーズを欠場した。チームは、長嶋不在ながら南海に4勝1敗で勝って、見事V9を達成した。

 ☆高橋由伸(巨人) 08年は持病の腰痛の影響で、シーズンは91試合で打率.236、17本塁打。中日とのCSには出場したが、CS後に原監督に「来季に備えたい」と申し出てリハビリに専念することが決まった。チームは西武に3勝4敗で敗れて日本一を逃す。高橋由は翌09年9月に腰を手術した。

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