西武・木村 “ナカジ打法”で初満弾「開き直った」 

[ 2015年6月25日 05:30 ]

<西・ソ>8回1死満塁、勝ち越しの左越え満塁弾を放った木村(左)はチームメートに出迎えられる

パ・リーグ 西武7-4ソフトバンク

(6月24日 西武D)
 頭が真っ白になった。8回、同点に追いついてなお1死満塁の好機。途中出場の西武・木村が、森の直球を振り抜いた。左翼席への今季3号は、自身初の満塁弾。思わず一塁走者を追い越しそうになるほど跳びはねた。

 「(一塁走者の)秋山が目の前にいて“抜かすな”と言われたけど、そんなに素人じゃないですよ。打った瞬間は覚えてないけど」。土壇場の大仕事に、声が弾んだ。

 投手から野手に転向して3年目の今季、「7番・右翼」で開幕スタメンを勝ち取ったが不振で4月3日に2軍落ち。6月は8試合に代走と守備固めで出場しただけだった。試合前、田辺監督から異例のマンツーマン指導を受けた。元西武で現オリックスの中島の打撃フォームを参考に、コンパクトに振ることを意識。「フォームを変えたばかりなので不安だったけど、満塁で回ってきたので開き直った」と即、結果で応えた。

 普段はクールな指揮官も珍しくガッツポーズを突き上げ「出ちゃったよ!たまにはね」と笑った。チームは、首位ソフトバンクとのゲーム差を3に縮めた。「記念球はいらないです。また打てればいいですから」と木村。真っ黒に焼けた顔に汗が光っていた。

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2015年6月25日のニュース