張本氏 黒田に「ありがとう」生きざまが若い選手にいい教訓

[ 2015年2月20日 10:10 ]

張本氏(左)から激励される黒田

 よくぞ、広島へ帰ってきた。スポニチ本紙評論家の張本勲氏(74)が19日、広島の沖縄キャンプを訪れ、ヤンキースから復帰した黒田博樹投手(40)を熱烈に激励。高額オファーを断ってまで古巣に帰ってきた男気を「大あっぱれ!」と絶賛し、ローテーションの柱として2桁勝利を確約した。

 ありがとう。その言葉を伝えたくて沖縄キャンプまで来た。室内練習場への移動のとき、黒田に言った。「よくぞ、広島に帰ってきてくれた。ありがとう。応援させてもらうぞ」。握手したら一流投手特有の指の厚さと力強さを感じた。

 プロだから条件のいい球団へ、という考え方もあるだろう。まだまだローテーション投手として十分にやれる状態だ。しかし、黒田はメジャーの高額オファーを蹴って日本へ、それも広島に復帰した。育ててくれた古巣への恩と義理。日本人の美徳、大あっぱれだ。多くの日本人選手がメジャー挑戦する時代。日本復帰の仕方に、一石を投じてくれた。この黒田の生きざまは若い選手たちへもいい教訓となる。

 黒田の最大の武器ツーシームに疑問の声もあるようだが、日本でも間違いなく通用する。ボールになるその決め球をメジャーの打者はことごとく空振りした。日本の打者は見極めてくる。それは黒田も承知済みで、ストライクゾーンへ入れてくるはずだ。それでも威力があるから、つかまえられないだろう。2桁勝利は確実。その生きざまをしっかり見届けたい。

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2015年2月20日のニュース