阪神大震災から20年…オリックス谷 節目の優勝こそ使命

[ 2015年1月17日 07:04 ]

宮崎県内で自主トレを行っているオリックス・谷

 20年前の1995年1月17日。大商大の学生だったオリックス・谷佳知外野手(41)は大阪府内の実家で強い揺れを感じた。

 幸い家族は無事だったが、多くの知人が阪神大震災で被災したことで「20年たっても普通の生活に戻れない方々はたくさんいる」と神妙な表情を浮かべる。神戸市内のオリックス合宿所「青濤館」も停電、断水に見舞われ、震災から3日後に閉鎖された。同年のオリックスは「がんばろうKOBE」を合言葉にリーグ優勝。翌96年には日本一に輝いた。しかし、それが最後の歓喜となり、パ・リーグで最も優勝から遠ざかる球団となっている。

 谷は96年ドラフトでオリックス入団。巨人時代にリーグ3連覇を経験したが、古巣では優勝の味を知らない。それだけに「自分の原点で、育ててくれたチームのオリックスで優勝したい。震災から20年の節目。優勝したい」と意気込む。西名弘明球団社長も「“がんばろうKOBE”のキャッチフレーズでもう一度、人々に力を与えたい」と言葉に力を込めた。震災の爪痕を風化させないためにも、今季のオリックスにとって「優勝」は使命でもある。

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