和田監督 ベテラン配慮なし!“サバイバル”キャンプ1軍、2軍復活

[ 2015年1月17日 09:45 ]

和田監督(左)は古屋二軍監督らと合同スタッフ会議を行う

 阪神は16日、兵庫県西宮市内のホテルで合同スタッフ会議を行い、今春のキャンプでは、ベテラン勢への配慮から撤廃していた1、2軍という割り振りを2年ぶりに復活させることを決定した。今オフはFA戦線での補強がなく、上積みは自前の戦力アップに頼らざるを得なくなった。沖縄宜野座キャンプは若手、ベテラン入り乱れた激しい競争となりそうだ。

 今春キャンプの方針が明確に決まった。合同スタッフ会議内で確認されたテーマは、ずばり「サバイバル」。若手、ベテランの激しい競争を促す中で、戦力の底上げをはかる。和田監督の言葉にも強い決意がにじんだ。

 「(1、2軍振り分けの)大枠は(できた)ね。1、2軍はシーズンに入ってからのことだけど、キャンプでもハッキリさせる。昨年はベテランの安芸からスタートという配慮もあったけど。今年はそういうのを取っ払って勝負をかけようということ」

 必要以上の配慮はしない。昨年は実績ある安藤、加藤、日高、関本が安芸スタートという事実を受け、キャンプ中は1、2軍という呼び方を撤廃した。それを今回あえて復活させたのは、選手間の競争意識を高めるために他ならない。指揮官がなおも続ける。

 「キャンプの早い段階の練習試合、オープン戦は若い選手でいきたいから、それなりの人数になる。(入れ替えも積極的に行うかと問われ)そういうことになる」

 正式決定ではないが、1軍宜野座キャンプには高卒3年目の北條や大卒2年目の陽川らの抜てきが予想される。例年、野手は22人前後だが、今年は多く連れて行く可能性も。開幕1軍を狙う若手にとって試金石となるのが、沖縄滞在中に組まれる対外試合だ。

 例年、練習試合、オープン戦を合わせ7、8試合が組まれているが、野手ならスタメン出場を続けても30打席に満たない。また、ベテラン組が宜野座に招集されれば、練習中からシビアな視線で力を見比べられることも予想される。指揮官の言葉を借りればキャンプ途中に入れ替えとなる可能性も十分にあり、一瞬たりとも気の抜けない日々となりそうだ。

 今オフは、オリックスに残留した金子、争奪戦の末にオリックス入りした中島ら、思うような補強ができず。目立った戦力補強は、大学・社会人出身選手を4人獲得したドラフトぐらいで、リーグ優勝した巨人との7ゲーム差を埋めるためには現有戦力の底上げに期待するしかない状況だ。

 それには若手、ベテランによる激しいチーム内競争が最善策。上本、西岡の二塁争奪戦など、各ポジションで熱い火花が散ることになる。宿敵を逆転できるか。答えはサバイバルキャンプにある。

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2015年1月17日のニュース