ポスト原監督に松井氏 白石オーナーが初めて明言「有力候補」

[ 2014年11月22日 06:40 ]

原監督の次の監督有力候補として名前が挙がった松井氏(右)

 巨人の白石興二郎オーナー(68)が21日、都内で開かれたオーナー会議後、2016年シーズン以降の監督人事について言及した。来季で2年契約最終年となる原辰徳監督(56)の続投案に加え、OBの松井秀喜氏(40)を「ポスト原」の有力候補と位置付けた。将来の監督候補としては、兼任コーチとなった高橋由伸外野手(39)もおり、どういった形で指揮権を委譲するのか、球界の盟主に重要な選択が迫られる。

 クライマックスシリーズ(CS)で敗退し、日本一奪回の道が断たれてから1カ月。来季のスタートを切ったばかりだが、白石オーナーがOBの松井秀喜氏の監督就任の可能性にあらためて言及した。

 「原監督の契約の任期はもう1年あるわけで、まあ、来年中にいろんなことを考えなきゃいけない。松井君もポスト原の有力候補であることは間違いない」

 これまでも渡辺恒雄最高顧問、白石オーナーともに「将来の監督候補」として、松井氏にラブコールを送ってきた。今年1月10日には、渡辺最高顧問、白石オーナー、長嶋茂雄終身名誉監督と松井氏で4者会談。その席上で将来の監督候補として迎え入れたい意向を松井氏に伝えた。だが「ポスト原」という表現で、近未来のことを言及したのは初めてだ。

 今季、セ・リーグ3連覇を果たした原監督は来季が2年契約の2年目。同オーナーは「もちろん原監督の続投もあるかもしれないし、あるいは、ポスト原を決めなきゃいけないってことにもなるかもしれない。そこはもう少し来年の戦い方を見て」と話した。来季で2期通算12年目の長期政権となる原監督の契約延長を念頭に置きながらも、原監督から誰に、どういった形でバトンを託すのかが焦点となる。かつて渡辺最高顧問は松井氏の招へいについて「コーチを多少やって、いずれは大監督になってもらいたい」と話した。V9に導いた川上哲治監督以降、コーチ経験を経ずに、巨人の監督を務めた例はない。松井氏が指導経験を持たないまま監督就任という形になれば極めて異例のことだ。

 「(松井氏が)ユニホームを再び着るときにはジャイアンツのチームを率いてくれることを期待しているし、多くのファンも同様の気持ちだろうと思う。その気持ちは伝わっていると思う」と白石オーナー。一方で、来季から兼任コーチとなった高橋由も、将来の監督候補の一人。7度リーグ制覇に導いた原監督から、松井氏や高橋由といった若き指導者へ、スムーズに移行するためにも、15年は重要な方針決定の年となる。

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2014年11月22日のニュース