緒方監督オフ入り前にチクリ キャンプイン初日から2軍降格も

[ 2014年11月22日 05:30 ]

秋季練習最終日を見守る広島・緒方監督

 広島は21日に宮崎県日南市での秋季キャンプを打ち上げ、緒方孝市監督(45)は一定の成果を強調した上で来春へ向けた強い自覚を選手に求めた。キャンプ初日からの2軍降格処分も辞さないという“鬼予告”で、一切の妥協を許さない方針を打ち出した。

 ほめ、励まし、時に叱咤してきた日南の3週間が終了。ほとんどの時間で温和だった表情は来春に思いをはせた瞬間、険しくなった。キャンプ最終日にのぞいた一面が実は新監督の素顔かもしれない。

 「言わなくても選手は分かっていると思う。オフの大切さは毎年のことだから。報道を通じて言うとしたら、『2月1日にひと目見たら分かる』ということ。その時点で競争は始まっている。もし、そういった選手がいたら、消えてもらう。外れてもらう。子供じゃないんだから」

 再会は2・1。仮に自覚に欠けた2カ月間を送った選手がいれば、初日から猶予なく2軍降格を言い渡す考えを緒方監督は明かした。「ここは1軍の場だから。1から10まで教えてもらう2軍とは違う」。鬼予告の口調は一段と熱を帯びた。

 今秋キャンプの参加者は1軍経験者、1軍半、1軍未経験など立場に違いはあっても「全員が戦力」と唱えた。目指す野球を伝え、姿勢や準備の重要性も説いてきた。

 たとえば、守備練習では順番通りに打球を処理する通常のシートノックではなく、走者を付け、投手もマウンドに立たせ、ランダムにノックを打つ実戦形式で実施。最終日も午前中に約2時間の割いた。「見たら分かると思う。できないからミスが出る。ミスを1つでも減らすために実戦を想定してやってきた。新人や外国人、ベテランが加わる春も、ここまでは多くないかもしれないけれど、やると思う」。守備力向上をチーム内に強く意識させた。

 「キャンプだけじゃなくて秋季練習から、いい1カ月を過ごせた。コーチや裏方さんが協力があって選手もよくがんばってくれた。来季へいい準備ができた」。成果は感じ取った。だからこそ非情通告を必要としない自覚を選手たちに宿題として課した。

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2014年11月22日のニュース