メッセ キーオに並んだ!球団助っ投歴代2位45勝

[ 2014年7月5日 05:30 ]

<D・神>7回2死一、二塁のピンチに山崎を三ゴロに打ち取ったメッセンジャーはガッツポーズ

セ・リーグ 阪神3-2DeNA

(7月4日 静岡)
 猛虎が誇る助っ人右腕に肩を並べた。阪神・メッセンジャーが7回6安打2失点で6月15日の西武戦以来の6勝目。142球の熱投で特別な1勝を勝ち取った。

 「どの場所でも同じだけど、静岡のファンも元気よく(僕の)背中を押してくれた。(7回は)先頭に四球を出して、ミスもして、イライラしていた部分もあった」

 最大のピンチを気迫でしのいだ。同点で迎えた7回。先頭打者の桑原には10球も粘られた末に四球を献上した。続く黒羽根が試みたバントを処理にもたつき(記録は犠打エラー)一、二塁。だが、ここから踏ん張った。次打者・井納に対して内角高めの速球で攻めた。簡単には犠打を許さない狙い通りの投球で一飛。続く梶谷はフォークで空振り三振、最後も山崎をフォークで三ゴロに抑えた。

 「(ピンチでも)スタミナは残っていたし、まだ余力はあった。粘られたというけど、こっちも粘り強くいかないと思って力が入ったよ」

 3回に自らの暴投で先制点を献上するなど2死から2失点。4回までに投じた球数は102球だった。それほど苦しんだ。ただピンチを脱したことが勝利に直結。「球数は多いわりには粘れた」。中西投手コーチも粘投を評価した。前回6月27日の中日戦では白星に恵まれなかったものの9回1失点の好投。今季最多となる142球の熱投で懸命に戦った。

 「(能見の離脱でも)自分自身の役割は同じ。いい意味で、いつも(自分に)プレッシャーを与えてやっている」

 エース右腕としての自覚も十分だった。戦線離脱した能見に代わり投手陣をけん引。この夜で通算の勝利数を45勝とし、キーオに並んで球団歴代助っ投2位タイとなった。地方球場でも最近3戦3勝。6勝7敗とまだ黒星が先行しているものの自身の借金返済は目の前まできた。

 昨年の7月には無傷の4勝で月間MVPも獲得するなど、この日も含め7月は来日以降、11勝(3敗)と大好きだ。頼れる助っ人右腕が、和田阪神とともに7月反攻に転じる。

 ◆マット・キーオ 1955年7月3日生まれ、米カリフォルニア州出身の59歳。73年ドラフト7巡目でアスレチックス入り。78年にメジャーデビューし、通算215試合58勝84敗、防御率4・17。来日1年目の87年に開幕投手を務め11勝を挙げると、89年まで3年連続2桁勝利で先発陣の柱として活躍。90年限りで阪神を退団。引退後はアスレチックスGM補佐などを務めた。右投げ右打ち。

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