坂本 執念の則本討ち!今季初6連勝、18日にも交流戦V

[ 2014年6月16日 05:30 ]

<楽・巨>逆転適時打の坂本は大喜びでヒーローインタビューを受けジャビットとポーズ

交流戦 巨人3―2楽天

(6月15日 コボスタ宮城)
 巨人は15日、土壇場で粘りを見せて楽天に3―2で逆転勝ちした。5月28日の同戦(東京ドーム)で完封されていた楽天・則本昂大投手(23)に8回まで1安打に抑えられていたが、0―1の9回に坂本勇人内野手(25)の2点適時打などで一挙3点。今季初の6連勝で交流戦の単独首位に立った。この日は広島が逆転勝ちで連敗を9で止めるなど、セ・リーグが08年以来2度目の6戦全勝を飾った。

 勝利への執念をバットに込めた。1点を追う9回無死二、三塁。坂本は指1本分だけバットを短く握った。則本の外角149キロ直球を中前へ運び、逆転の2点適時打。右拳を振り下ろして喜びを表現した。

 「(高橋)由伸さんが最高の場面で回してくれた。今まで抑えられていたので何とか打ちたかった」

 5月28日の対戦(東京ドーム)で零敗を喫した則本には、昨年の日本シリーズも含めて打率・145に抑えられ、この日も8回までわずか1安打。敗戦ムードは濃厚だった。だが、9回先頭の長野が右前打。犠打もあり得る場面で攻めの姿勢を貫き、代打・高橋由が右前打で続いた。「何でもいかないと。やっと当たりました」と高橋由。試合を決めた坂本は「良い場面で打てて良かった」と笑った。

 友人の勇姿に刺激を受けた。この日はサッカー日本代表がW杯初戦に臨んだ。同じアディダス社と契約している縁で親交のあるFW香川真司が出場。本大会直前に帰国した際には連絡をもらい、「頑張れよ」と激励した。「同じ若い世代が頑張っていると自分も負けてられないと刺激になるんです」。内心では午前10時キックオフの試合を気に掛けながらも、早出練習を欠かさなかった。集中力を高めて臨み、チームを救った。

 2度の満塁機をしのいで最後は宿敵を攻略。チームは今季最多の6連勝で、交流戦単独首位に浮上した。原監督は「最後はジャイアンツ全員の意地というものが、良い形として出てくれました」と逆転劇を称えた。

 17日からは本拠地で、1差で2位のオリックスとの首位攻防戦に臨む。17日にソフトバンクがヤクルト戦(鹿児島)で負けか引き分けの場合は、連勝すれば最短で18日に2年ぶり2度目の交流戦Vが決まる。「良い雰囲気で試合ができている。優勝を目指して頑張りたい」。若きリードオフマン坂本にとっても、絶対に負けられない戦いが続く。

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