楽天 159キロ右腕クルーズ獲得へ!WBCスペイン代表

[ 2014年6月3日 08:00 ]

楽天との交渉が最終段階に入ったクルーズ

 楽天が、アストロズ傘下3Aオクラホマシティーのライナー・クルーズ投手(27)の獲得に動いていることが2日、明らかになった。近日中に合意に達すれば、今月中旬にも来日する。クルーズは最速159キロを誇る右腕で、昨年はスペイン代表としてワールド・ベースボール・クラシック(WBC)にも出場した。楽天は借金9で5位に低迷。上位浮上を目指し、先発陣の強化は急務で緊急補強に動いた。

 楽天が低迷する現状に歯止めをかけるため、緊急補強に動いた。先発補強に向け、白羽の矢を立てたのが、アストロズ傘下3Aに在籍するクルーズ。現在、交渉を続けており、米球界関係者は「交渉は最後の段階で、近日中に(クルーズが)日本に行くかどうかを決断する」と明かした。条件面で合意に達し、メディカルチェックで問題がなければ、近日中にも獲得が発表される。

 クルーズは最速159キロを誇る右腕で、スライダーも武器にしている。アストロズでメジャーに初昇格した12年には中継ぎで52試合に登板し、初勝利もマークした。メジャー通算1勝で、今季は3Aで14試合に登板し、1勝1敗、防御率2・25。全て中継ぎでの登板だが、27歳と若く、長いイニングを投げるスタミナも持ち合わせているため、球団は先発として期待している。

 昨季、球団初の日本一に輝いた楽天はここまで借金9の5位。日本一連覇を狙うどころか、最下位転落の危機に直面している。昨季24勝無敗だったエース田中(現ヤンキース)の抜けた穴は大きく、計算できる先発投手は則本と美馬しかいない。ドラフト1位・松井裕は2軍調整中。新外国人左腕のブラックリーも最近1軍に昇格したばかりで精彩を欠いている。幸い、ユーキリスが左かかと痛で米国に帰国しており、外国人枠に余裕があることから先発補強に乗り出した。

 星野監督は難病「胸椎の黄色じん帯骨化症」などで休養中。今月上旬にも手術を受ける予定で、復帰は早くても7月以降となる。チーム全体の目標は指揮官が復帰するまでに借金を少しでも返済することであり、クルーズ獲得で少しでも先発陣を強化させる。

 ◆ライナー・クルーズ 1986年11月1日、ドミニカ共和国生まれの27歳。03年にタイガース入団。メッツを経て、ルール5ドラフトで移籍したアストロズで12年にメジャー初登板。全て中継ぎで通算72試合に登板し、1勝3敗0セーブ、防御率5・31。母親がスペインで就労経験があったため、13年の第3回WBCにはスペイン代表として出場し、1次リーグ2試合に登板した。1メートル88、95キロ。右投げ右打ち。

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2014年6月3日のニュース